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液化天然ガス用タンクローリーの二重壁構造は、他の液体自動車用代替燃料の輸送のために設計された同等のタンクローリーのそれよリー段と強い。従って、液体天然ガスの輸送は、事故によるタンク破裂に起因する燃料流出の怖れが少ない。外部容器の破裂は、遮へいの喪失を引き起こし、液化天然ガス蒸気の流出を増やす結果となる。これに関しては、液化天然ガスの流出と比べると比較的マイナーである。液化天然ガス容器の爆発は、圧力安全装置あるいはシステムが完全に故障したり、もしくは非常に高い蒸発率(遮へいの喪失のために)と排出および圧力安全システムの障害から内部の圧力容器から適正な蒸気の流れが妨げられ、結果的に圧力が高まる等のいくつかの積み重なりがある場合にのみ可能な、まず起こり得ない出来事である。もし容器が破裂するポイントまで圧力が増大した場合、その結果生じる爆発は、非常に速い速度で容器破片を外側へ吹き飛ばすような、沸騰している液体から拡散した蒸気の爆発(BLEVE)として知られている。 これは、圧力安全弁や設計規則に組み込まれたバースト・ディスクを含む圧力安全性に関するの広範な要求のため、まず起こり得ない出来事である。(液化天然ガスに発生した、沸騰している液体から拡散した蒸気の爆発(BLEVE)を検証した文献はなかった。)

 

液化天然ガス容器が輸送事故で破裂し、液化天然ガスが流出した場合、引火性の天然ガス蒸気/空気の混合気が液化天然ガスのプールの周辺に急速に形成されることから火災の可燃性が高まる。事故の場合、電気火花、熱い表面あるいは事故に巻き込まれたタンクローリーや他の車両のエンジン燃料から生じた燃料火災が、点火源となり得る可能性が高い。液化天然ガスのプールからの蒸気雲は、周囲の空気より濃密が大きい。従って、風によって拡散され地表に沿って流れる傾向がある。

 

地表または、他の暖かい表面に沿って流出した場合、液化天然ガスは急速に沸騰し気化する。大量流出によって、液化天然ガスのプールができ、そのプールの下の地表が冷やされるので、沸騰点は、最初の高い値から低い値へと低下するであろう。 液化天然ガスのプール火災からの熱放射率は、同等の規模のガソリンのフール火災の熱放射率より約60%大きいであろう。

 

(c)事業所の貯蔵所への輸送中の火災の危険性

 

タンクローリーから事業所の貯蔵場所までの液化天然ガスの輸送は、タンクローリーの運転手および事業者の担当者の積極的な参加を含む複合的なプロセスである。 関係があるいくつかの段階の部分的なリストは、必要とされる安全事前対策のいくつかの指示を与える。

 

o トラックが車輪留めで止められ、エンジンが止められた後で、あらゆる静電気放電を地上に放すため接地ケーブルがトラックに接続される。

o フレキシブルな液体転送ホースがタンクローリーに接続され、全ての空気を除去するために、液化天然ガスと共に浄化される。

o 事業所の担当者は、貯蔵容器の液体充填パイプを開き、運転手はトレーラーのメイン液体バルブを開くであろう。

o 運転手は、タンクローリーと貯蔵容器の間に少なくとも15psiの圧力差を維持するために、液化天然ガスが気化され、タンクに戻る圧力増幅ハイソを通じて、トレーラーのタンクの中の圧力をコントロールするであろう。

o 運転手は、膨張差を埋めるために、ホース連結機にしっかりとした接続を維持するために機械的方法を使うであろう。

 

液化天然ガスのトラック貯蔵輸送の典型的な安全機能は、トラックが完全に固定される前の燃料移送を妨げるため、トレーラーの液体バルブは・ブレーキ・システムに連

 

 

 

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