このため、それ自身は無臭であるため、もし流出した分が明白な濃縮雲を作ったり、もしくはある区域に霜を作るほどの十分なものでない限り、人が漏出を感知する方法がない「液化天然ガスが輸送され貯蔵される全ての場所に、メタンガス感知器が設置されるべきである。
液化天然ガス・システムと関連した超低温は、大量輸送および大量貯蔵に関する多くの一般的な安全性への配慮を要求する。最も重要なことは、液化天然ガスは、外界と液化天然ガス燃料の温度の間の極端な温度差のため燃料は定常的にあたためられるので、集中的監視および制御を必要とする燃料である。十分に遮へいされたタンクでさえも、常に内部圧力が作られており、燃料蒸気を有効に使い、それを外界に安全に排出する必要がある。液化天然ガスを輸送しているとき、過度の量の蒸気の発生を回避するために、移送パイプを冷却するための十分な配慮がなされなければならない。
継続した燃料の蒸発はまた、それが高度に精製された形の液化天然ガス、すなわち冷凍天然ガスでない限り、燃料の特性に興味深い影響を与える。燃料の中のメタンは、プロパンやブタンのような他の炭化水素成分より早く蒸発するであろう。従って、もし液化天然ガスが取出しや補給なしに長期間貯蔵された場合、メタン成分は一貫して減少し、燃料の物理的特性はかなり変化するだろう。これは燃料の「ウェザリング」として知られている。
他に考慮すべき点は、低い温度の下では、多くの材料がその目的で使用した場合、それらを潜在的に危険にするような力学特性の変化を生じることである。例えば、炭素鋼のような材料は、低い温度で延性を失い、またゴムやあるプラスチックのような材料は、落としたとき、衝撃耐久力の減少をきたし、こなごなに粉砕してしまう。
以前と同様に、これら多数の潜在的な問題は、NFPAおよび統一火災規則により開発された様々な規則で確認され言及されている。例えば、NFPAは液化天然ガスに適用できる以下の全国基準および規則を持っている。
o NFPA59A-液化天然ガスの製造、貯蔵および取扱いに関する基準
o NFPA59A(案)-液化天然ガス車両燃料システムに関する基準(最終法案は
1995年に公布予定)
(b)輸送中の火災の危険性
LNGは現場で液化させられるか、もしくは標準の10,000ガロン液化天然ガス用タンクローリーを使い事業所の時蔵所に配送される。概して、最大規模の運輸事業者のみが、現場での液化に有利性をもつタンクローリーに使われるものを含む典型的な液化天然ガス貯蔵容器は、以下のような基礎的構造を持っている:
o 超低温のもとで高い力学特性を示すニッケル鋼あるいはアルミニウム合金から作られた内部圧力容器
o 外部の包被および内部の圧力容器の間の真空環境における数インチの絶縁体 固定タンクは、細かく挽かれた真珠岩粉をしばしば使う一方、移動タンクは、アルミニウムで処理されたマイラール超絶縁体をしばしば使う。
o 炭素鋼から作られ、通常、超低温にさらされない外部容器
o 荷積み、荷下ろし用の装置からなる制御装置(配管、バルブ、ゲージ、ポンプ等)、および安全装置(圧力安全弁、バーストディスク、ガス感知器、安全遮断弁等)