日本財団 図書館


使用された他の原材料は、マレーシアのパーム油(40%以上のパルミチン酸-C 16:0)であった。彼地の高温の気候のため、「冬」の活動能力に関して特段の問題は認められなかった(Schafer,1991年)。オーストリア、フランス、イタリアにおいて伝統的なヒマワリ油は、大豆油が米国で原材料の選択肢のひとつになっているのと対照的に、その他のオプションとみられている:両タイプの油は50%以下のリノール酸を含むため115以上のロダイン値を持っている。

 

経済的に優れ、低コストのトリグリセリドを求めて、レストランや家庭から集められた揚げ物用の油を使った原料が、進歩した処理技術によりバイオディーゼルの生産のためにテストされた。パイプの出口で、それは高品質の基準を満たすバイオディーゼルであり、ディーゼル・エンジンでのテストでは使用前の植物油から作られたバイオディーゼルの結果と同じものであった(Sams, 1996年)。

 

実際の生活環境ですぐに経験された通り、さまざまな油種植物に含まれる脂肪酸成分の飽和、単一不飽和、あるいは多不飽和の度合いの機能として、および同じく炭素チェーンの長さの機能として、満足のいく安定性(酸化、高分子化)と受入られる冬期性能の間の最適化を見出す挑戦があった。

 

バイオディーゼルの重要な燃料の特性:

 

燃料としての植物油をテストするに当たり、純粋な油、それが完全に精製された品質のものでさえ、高能率、低排出ガスの現代の高速ディーゼル・エンジンに適合しないということが、学ぶべき最初の教訓であった。メチルエステルは、生産が容易であったため、ディーゼルの燃料の材料として浮かびあがった、選択肢の中のひとつの植物油であった。わずかであるが受入可能な密度と粘度に違いがあったし、より高い発火点は安全性の面から好ましかった。また硫黄分を含まない植物油はバイオディーゼルの優れた理由となった。基準では、セタン価に違いがなかったにもかかわらず、一般的な結論ではエンジンのスムーズな回転において、バイオディーゼルのより高い価値を認めることができる。

117-1.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION