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*)37万5000クローナのバスは通常の12メートルバスである。58万クローナのバスは、高性能エンジン向けに最適化されたCummins L10バイオガスを燃料とする、連結式のネオプラン・バスである。

スウェーデンにおけるガスバスの主な供給元であるボルボは、同国の国民または少数の外国が、商業的な条件でガスバスまたはディーゼルバスを購入できるように、「在庫から入手できる」ガスバスを製造した。ボルボのバスが利用されている地域でアフターサービスが容易となるよう、サービスマニュアルが発行され、スペアの部品がコンピューター処理され、スタッフの教育も行なわれた。同様にネオプランも、連結バイオバスが利用されているリンシェーピングで、同じ水準のサービスを行えるよう措置を講じた。

一段と軽いシリンダーの開発においては、米国が主導的立場にある。ガス研究所(GRI)は、Brunnswick、EDO(Can)、Structual Compositesなど、複数の企業に「価格と重量が半分の」シリンダーの開発契約を発注した。

 

4.2 ガス価格

他の多くの商品とは反対に、バイオガスや天然ガスには市場価格がない。エタノールは、小麦、石油、鉄鋼、金などと同じように、世界的な市場価格で購入することができる。しかし、数年間にわたって、ガスは、「この顧客にはどういう価格であるべきか」という意味の「選択価格設定」と呼ばれる方法で販売されている。顧客の(購入)価格がコストを上回る場合、通常、販売側は販売を行う。このため、ガスの価格は、バイオガスも天然ガスも市場ごとに異なる。

この価格設定の方法に対しては、米国のような市場経済型の社会はもちろん、フランスや北欧など比較的市場が規制されている国でも、多くの批判が集まっている。

 

バイオガスは新しいエネルギー源ではない。バイオガスは複数の都市で、暖房や電力生産に利用されている。ガス価格は他の事業から算定できる。電力の場合、知られているいくつかの有効な要素がある。電力1kWは約0.22クローナで販売されている。ガスエンジンの効率が50%であることから、電力会社を含めたガス価格は、0.11クローナであると理解できる。発電にかかる価格は、kWhあたり0.03〜0.07kWhの範囲となり、実質のガス価格は0.04〜0.08クローナである。

 

 

 

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