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EU令の導入戦略はとても挑戦的で、目標達成のためには様々な措置が必要である。まず、こうした自動車の導入に対する信用を得ることが大切で、これは、税制の整備や業界との協議・合意などによって実現し得る。

FFVの普及を促進するには、新車の導入と、古く、エネルギー消費量の多い、環境に悪影響のある自動車の処分を進めることが大切である。

 

・重量車

エタノール自動車の現在のデモンストレーションプロジェクトには、バスも含まれている。少なくとも短期、中期的には、窒素酸化物やパーティキュレートの削減という点で、ディーゼル燃料をアルコール燃料で代替することが適切な措置となろう。今後は、エンジンおよびドライブシステムの開発が見込まれる。高価で人体にも悪影響のある着火促進剤を使用する必要のないエンジンが開発されれば良いが、長期的には、着火促進剤を必要としないDMEがディーゼル燃料の代替となることが考えられる。

エタノールの利用に関しては、バス会社や各地域の当局者ら、輸送業界代表者らとの間で協議が必要となっている。ディーゼルを上回る部分の費用の削減が大切である。また、主要都市をはじめとする各地域で、さらなる試みが行われると予想される。こうした取組みには、小売り業界、通信、郵便・電信業界、公共部門などの代表者らも加わると思われる。

現在、最高15%のエタノールをブレンドしたディーゼルの試験導入プロジェクトが進行中である。これは、石油代替および技術条件を考慮し、最適なブレンドの割合を確かめる目的がある。この種類の導入プロジェクトは、補完的に捉えられている。

 

2010年までのエタノール導入計画について

エタノールの導入目標を達成するためには、短期間での大規模導入が必要となる。表7は、2010年までのエタノールの導入計画案である。(単位m3)

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