料や他の代替燃料向けにエンジンが開発されており、化石燃料の消費量や運輸部門からのエミッションの量が減ることで、代替燃料の導入による長期的なメリットは増大し得る。
代替燃料をより限定的に大型車に利用することによって、窒素酸化物やパーティキュレートの排出量を減らすことができ、特に都市部や汚染のひどい地域で、短期・中期的にプラスの効果が得られる。より長期的には、技術開発によって代替燃料の種類による相違が出てくる。オットーエンジンの場合、再生可能な燃料が大量に利用されるとCO2を削減できるメリットがある。CO2の削減が主な環境上のメリットとなっているのは、排出ガス触媒導入の成果による。
代替燃料の供給
表5は、道路輸送部門における化石燃料の消費量である。
エネルギー量は、ガソリンとディーゼルでは若干違う。フレキシブルフューエル車(FFV)に用いる場合、エネルギー比率は、ガソリン/エタノールが1/1.3、ディーゼル/エタノールが1/1.7である。石油系燃料1体積単位は、エタノール1.5体積単位に相当する。
現在の石油消費量の15%を代替するには、100万m3の化石燃料を他の代替燃料に置き換える必要がある。国内の輸送量がやや増大しても、運輸部門におけるエネルギー効率が改善すれば、これは相殺されると予想される。石油の総消費量が今日の水準を上回る場合、15%の代替率を達成するにはより多くの代替燃料を利用する必要がある。
我々は、エタノールの大規模導入を基盤に算定を行っているが、この評価は現在のノウハウに基づいたものであり、新しいノウハウがあれば、中期または長期的には他の代替燃料も注目される可能性がある。
現在、スウェーデンにおけるエタノールの年間生産量は約1万5000m3である。輸入量は、5万〜10万m3(0.35〜0.7TWh)である。約5000m3のエタノールが進行中の自動車プロジェクトに利用されている。
NUTEKによると、バイオガスは現在約55ヶ所で産出されており(エネルギー量は0.4TWh/年)、発熱・発電に利用されている。廃棄物から約5TWh/年のバイオガス