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欧州以外では、米国でアルコール燃料の利用が進められている。ただ依然として、液化石油ガス(LPG)など、化石燃料ベースの燃料も多く利用されている。ブラジルでは、エタノールを燃料とする軽量車が大量に普及している。(表4)

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このことから、欧州でアルコール燃料の開発を行っているのはほぼスウェーデンのみということが分かる。純粋な燃料またはブレンド材としての自動車用アルコールは、ブラジルや米国で主に利用されている。欧州でRMEが多く利用されている理由は、農業的利益があり、CO2の問題が少ないことである。長期的にはおそらく、スウェーデン内外で複数の代替燃料が普及するであろう。

 

(3) 代替燃料の大規模導入の条件

 

代替燃料の利用拡大によるメリット

 

再生可能な資源をベースにした代替燃料の普及促進が求められる理由は、環境の改善に寄与すること、エネルギーの多様化が図れること、国内生産された場合には雇用が創出されることなどである。国内の資源を利用して代替燃料が生産されれば、化石燃料の輸入依存度の低下にもつながる。

代替燃料を導入する理由のなかで最近特に強調されているのは、バイオ系燃料の利用が増加すればCO2を削減することができるという点である。自動車用アルコール燃

 

 

 

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