3.3 スウェーデン
3.3.1 ファールン市役所道路局(Falun Kommun Gatukontoret)
(1) 訪問日時及び応対者
訪問日時:1997年10月2日
応対者 :Mr. Christer Widen ファールン市役所道路局長
Mr. Hakan Isacson ファールン市役所アドバイザー
(2) ファールン市役所道路局概要
所在地:Renh hallningsverket Ingarvsvagen 9 79177 Falun
ファールン地方には都市部に約5万5000人の人が住んでいる。地方自治体職員は5000人である。Gatukontoret(道路局)は16の行政局の一つである。Gatukontoretの職員は160名で、以下の仕事を行っている。
・ゴミ集配 ・水処理 ・交通行政 ・公園管理 ・建設(道路、ハイウェイの計画、建設)
Mr. Widenは、環境のためエタノール自動車の推進を中心になって積極的に進めている方である。
(3) 調査概要
ファールン市で行っているエタノール自動車プロジェクトおよび使用しているエタノール自動車の情報等を収集した。また実際に、エタノールバス、エタノールトラックの見学をさせてもらった。
エタノール自動車プロジェクト
環境保全、森林資源の有効利用のためエタノール自動車の導入を市として進めている。寒い地方なので、地域暖房工場があるが、その燃料は写真3に示したように木材チップを使っている。将来は、これらの木材チップ等のバイオエネルギーを使いエタノールを生産し、エタノール自動車を走行させようと計画している。しかし、現在は、エタノールは地中海地方からの輸入ワインを使用しているとのことであった。
ファールン市のWasa交通は8台のエタノール路線バスおよび10台のエタノールFFV乗用車(フォードトーラス)を持っている。Gatukontoretは2台のエタノールトラックを所有している。営業走行に関しては何も補助を受けず行っている。エタノールトラック(ゴミ収集車)の購入価格は100万SEK(約1700万円)(ディーゼル車:75万SEK(約1275万円))とのことであった。その内5万SEKはSvenol計画(国のプロジェクト)より補助された。
エタノールトラック主要諸元
エタノールトラックに関する説明を受けた。エンジンの主要諸元を表3-3-1に示す。
エンジン、車両はボルボ位のものであり、エンジン性能、実用性は、ディーゼルエンジンとほぼ同じとのことであった。エタノールトラックの概観を写真4に示した。