[計算の前提]
着色剤濃度 :着色原液1%、添加後1ppm
需要量(2ケース):現在の1年間の需要量(平成8年10月から平成9年3月の需要
量の倍と仮定)
ローリー→ 1500トン (現行2次基地5位平均で1位当たり300トン)
ドラム → 300トン (現行2次基地5位平均で1位当たり 60トン)
:現在の2倍の年間需要量
ローリー→ 3000トン (現行2次基地5位平均で1位当たり600トン)
ドラム → 600トン (現行2次基地5位平均で1位当たり120トン)
なお、このケースでの着色メタノール燃料供給モデルを図10-4に示した。その他の詳細条件については表10-3〜10-8の計算表中に記載した。
[計算結果]
表10-2に計算結果を示した。
計算結果をまとめると以下のようなことが言える。
・専用ローリーを用いた場合は、現行及び現行の2倍の流通量でもコストの大幅上昇を招き現実的ではない(現行の燃料用メタノール価格43円/Lに対し、11.7〜23.9円/Lのコストアップ(比率で27〜56%のコストアップ))。ローリーの共用がコスト上昇を抑えるために望ましい。
・計算の範囲内のメタノール燃料取扱量では、添加装置を設置するより手作業による添加の方がコスト的に有利である。
・着色剤の添加によるコストアップ額は、手作業により添加し、ドラム配送をする方法が最も低いが、ドラム配送によるメタノール燃料のベース価格が高い*ので、現実的ではない。
・ローリーを共用し、手作業による添加の場合には、1リットル当たり約2.9円上昇すると推定される。計算の範囲内ではこれが最もコスト的に有利な方法である。しかしながら、メタノール燃料取扱量が増えてもコスト低減はしない。機械設備による添加の場合は、メタノール燃料取扱量に対応し、製造コストは低下する。
注)* ローリーの販売直接費約13円/kg、ドラムの販売直接経費約50円/kg
(計算時点(1997年)での数値)