第9章 市内走行試験
9.1 試験の概要
(1)目的
内燃機関用メタノール燃料の着色剤が実際の市内走行において、エンジン排出ガス及び燃料系、燃焼系部品に及ばす影響を調査する。
(2)実施機関
排出ガス測定 : (財)日本自動車輸送技術協会 昭島研究室
走行試験実施 : 日本通運(株)東京自動車支店
部品調査 : いすゞ自動車(株)(調査委託先:コマツ)
着色剤調整 : シラド化学(株)
着色メタノール燃料供給 : 第三運輸倉庫(株)
全体管理、まとめ : 運輸低公害車普及機構
(3)試験期間
平成9年2月から着色剤無しで走行したベース車両の走行距離とほぼ同等の距離までとした。
なお、走行形態は東京都内の宅配業務(月間約1000〜2000km弱走行)である。
(4)試験内容
着色剤を含むメタノール燃料を使用し、実際の営業運転にてメタノールトラック2台を長期間走行させる。試験の前後には排出ガス測定を実施し長期間走行における着色剤が排出ガスに与える影響を調査する。また、試験前後には、部品の調査を行い着色剤が部品に与える影響も調査する。
・車両
道路運送事業者の積載量2t小型メタノールトラック2台を借用する。試験車両は以下の通りである。
ディーゼルタイプ直噴メタノールエンジン EGR付き仕様車2台
N01 足立12え86-45 97/2月10日現在走行距離9579km
N02 足立12え86-46 97/2月10日現在走行距離5959km
なお、車両の仕様は第8章 排出ガス試験を実施した車両と全く同じであるので省略する。なお、N01の車両は、第8章にて排出ガス試験を行っ