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で独身で過ごし、ふと何か大切な物を忘れてきたような気持ちになって、その忘れ物が」とおずおず告白すれば、「私だったのね」とテレーゼ。二人の心は通い合う。

そこヘヴイリーとマリカが来る。テレーゼが「まァ、あの二人は-」と行こうとするのを止めるノイヴィルト。ハンジがファンを連れてやって来る。アーダムが歌を乞えば、ハンジはグストルヘの思いを託し、オペレッタ『恋と軍服』の主題歌M26「月光のクリンツィング」をホイリゲの恋人たちのためにと歌う。

ヴィリーとマリカは感激し、M24「うちとけ合えたら」を歌い合えば、ノイヴイルトとテレーゼも負けじと歌い合う。二組のカップルは、初めは若者組に刺激され、初老組もおずおずと、やがて一潟千里となる。ハンジはこうしたカップルを見て、これも『ウィーンの春の宵とりインのなせる業』と歌でしめる。

その時、フリッツが駈け込んで来て、マリカに「怪しい男がヴィリーを追っている」と告げる。マリカは驚き、友人と出て行ったヴィリーを追う。

スヴォボダ父娘と軍楽隊長のアヴェックが出会い、互いの首尾を語り合う。

グストルが遅ればせに来て、ハンジと出蓬い、伯爵令嬢との結婚の誤解を靡く。喜ぶハンジ、二人がM25「おしえてよ 何故なのか」を歌い、愛を謳歌すればグリンツイングの客も共に歌い踊る。

ヴイリーとマリカとフリッツが戻って来れば、後をつけて来た秘密警察官に「皇帝暗殺容疑」の件でヴイリーは逮捕され、フリッツは参考人として連れ去られる。

一人残ったマリカは「パンの中の楽譜がどうして爆弾なのか。でも、何もかも私のせい」と嘆きM26「何もかも良くなるなんて-わたしってお馬鹿さん」を歌い、泣き崩れる。5月12日、夜、ラッキー数字は12だったのに-、これだけは籤通りにいかなかった。

フォイアヴェアの主人アーダムが出、過ぎし青春を偲びM27「荒野に咲く最後の薔薇」を歌う。

 

第三場 宮内庁長官室

宮内庁長官夫人クロティルデは、皇帝暗殺爆弾計画と理のグストル中尉の結婚に関しての事情聴取を長官室で行う。あいにく長官は緊急会議のため、拡声器でその模様を聞く次第。

クロティルデは、自分が演奏禁止処分をした「春のパレード」の楽譜を、何者かが棒パンに入れて皇帝に直訴

 

 

 

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