第5回ワークショップ
「海と陸が出会うなぎさ海道-楽しみながら考える市民活動-」
■講演「市民が親しむ水辺を目指して」新町川を守る会 会長 中村英雄氏

●川をきれいにする
徳島市は川が多くて138あり、市内を網の目のように流れています。これを活かしていけばきっと面白い街になるだろうと思い、川でイベントをしたり、清掃活動をしています。川をきれいにしようと掃除をしている内にそういう気持ちになりました。
徳島市の中心部は、ひょうたんのような形をしているところから「ひょうたん島」と言われていますが、その名前は、平成元年「ひようたん島一周ボートレース」を開催した際、NHKなどに取り上げられてから定着しました。
かつて、新町川は汚れて悪臭を発しており、阿波踊りの時は消臭剤などを撒いて臭いを消していましたが、今は3ppmぐらいまできれいになりました。
「新町川を守る会」では毎月2回船に乗って清掃活動をしています。「市民の汚したものは、市民の手で」「川と水に親しみながら、もっときれいにしていこう」と、平成2年3月に発足し、現在、140人以上の会員で、会費を払って掃除をしています。
川を清掃することで川にごみを捨てる人も減ってきましたし、徐々にきれいになってきています。市や県の新入職員研修の一つとして掃除を手伝ってもらったり、年に1回は徳島知事も掃除を手伝いに来てくれます。船は会費で購入しましたが回収したゴミを持っていくトラックは県が出してくれます。また、毎週日曜日には川の上手にチューリップやアジサイなどを植えています。
●川に親しんでもらう無料船
川の中から楽しんでもらうために、3月から11月までの間無料遊覧船を出しています。
船にアコーディオンを積んだり、ジャズなどを聴きながらクルーズを楽しんでもらっています。3月と11月は日曜日のみ他は毎週土・日の運行で、街は川から見ると違って見えますし、川から街を見て、川は楽しいということを知り、川をきれいにしようと思ってもら得ればということで無料にしています。チューリップやアジサイなどの花が咲いている時期は花を見ながら楽しんで乗ったり、河口の漁港での魚市の時にも無料船を出しています。今は魚を買うだけなので、食べて楽しんでもらえるようになると楽しいと思っています。
去年までは屋形船を出しており、これが始まったら阿波踊りが近いという風になっていました。
●川辺でのイベン卜
川辺でもアジサイパーティーなど色々な取り組みを行っています。川を見ながらどこでも楽しく遊べる、川は楽しいものだと知ってもらうために、花を植えたり、30坪くらいの駐車場でダンスをしたり、音楽を聴いたりしています。
また、橋上結婚式や川辺での演奏会などのイベントも企画・運営しています。例えば、アレキサンドル・ケーネルの彫刻展を川辺で開催し、その前で演奏会も開きました。秋の雅楽の演奏会では大勢の人が見に来てくれましたし、川辺でファッションショーができるのはここだけだと大変好評です。夏になれば、新町川水際公園でビアガーデンを開きます。ひょうたん島の周りでこのような所が増え、テーブルを出して酒を飲むような人が増えたらもっと面白くなるのではと思っています。今は騒ぎすぎると市役所の方に苦情が入ったりしますが、市民が川辺に来て楽み、そこへ音楽を演奏しながら船が回ってくる、というような街になれば楽しいと思っています。
ボートレースには、50組くらい参加します。最初は誰でも優勝できましたが、最近はレベルが上がってきました。
ふれあい魚釣り大会は、以前「川を見直そう」というテーマで行っていましたが、最近はきれいになったので名前を変えました。小さな子供たちが魚を釣ることで、将来また汚くなってもこ