(2)荷主
【I社】
業種 製造業(窯業・土石製品)
物流特性
・九州、関西、関東等の工場で製品別に生産、全国に出荷。
・全国を4分割して北海道、関東(+東北)、関西(+中部)、九州(+中国・四国)に物流拠点を設置。物流拠点から顧客(特約店、販売店)へ配送。一部は物流拠点を経由せず直送。
・生産量は九州が最も多いが、配送先は関東3〜4割、関西が3割を占め、大都市圏が中心市場である。
・「即納」と呼ぶ4日以内の短納期の発注が増加、4割を占める。
情報化の現状
■社内システム(特約店等含む)
・1986年より自社物流情報ネットワークを順次構築。自営VANとして、支社、支店、工場、営業所、子会社、特約店を専用線で接続(特約店の接続率100%)。
・システムの構成
?出荷計画:出荷計画システム
?受注:短納期注文処理システム、受注処理システム納期回答システム、オンライン照会システム。
?出荷手配:移送手配システム出荷手配システム
?出荷計上:出荷計上システム
・受注処理:特約店からは端末によりオンライン発注。特約店では製品の在庫照会などは随時行え、利用率は高い。端末未設置の販売店等は、電話・FAX等で注文、オペレーターが入力。
・出荷手配:システム上で出荷指図書、庫出伝票、荷札等を作成。物流担当が伝票を取り出し、荷造り、庫出し、出荷を行なう。
・システム構築にあたっては、担当者が物流をよく知ること、人事ローテーションや教育面での位置づけを高くすることが必要。
■社外とのデータ交換
・企業間接続は、特約店69、運送会社9、仕入先等15、銀行1。
・各運送会社には出荷明細、保管情報を提供、運賃データ等を入手
・各社通信手順が異なるため、個別にデータ変換を行うことにより対応(一部ディスケットで交換)。