バタンガス
ムがあり、市は現在技術指導を受けた或る方法を採用している。さらに、ランゲンフェルド市はすでに市の市民生活プログラムに対し財政的援助を行っている。プログブラムには、牛の肥育プロジェクト、救急、医薬、医療機器と云った福利厚生関連も含まれている。直近では、浮浪児の収容施設の建設が決まっている。
両市の姉妹都市関係は現在7年目を迎えている。
■その他国際交流事業
パタンガス市は国際環境自治体協(ICLED)のメンバーである。エドアルド・B・デマキハ市長および市の若干名のスタッフはこれまでにも環境協力の国際ワークショップに出席参加している。
■環境の現状と課題
◆大気
市は大気汚染を測定する能力を持っていない。市全域、あるいは中心ビジネス地区の主要大気汚染源は自動車であるが、一酸化炭素中毒の記録はなく、今のところ有害排出ガスのレベルは許容できるものであると市は見ている。
市政府は、国の大気汚染問題監視機構であるDENR‐EMBの技術力に依存している。
◆水質
市は下水道も水処理施設も保有しておらず各家庭のし尿対策が非常に深刻である。これはポプラシオン地区で特に問題である。カルンバン河が市の排水経路になっているが、水質汚濁レベルはまだ許容限度内であり、これは魚類その他の水生動植物が生存していることからわかる。
工業廃水はパタンガス湾に放流する前に処理されている。パタンガス湾を流域とする当市および他の自治体は、目下IMO‐UNDPの技術援助を受けて水質汚濁を最小にするため、総合的な調査研究を進めている。
◆騒音.振動
騒音および振動は、ラッシュアワー時間帯の市内で日常的に生じている。交通量の多さによるものである。特にひどいのはバランガイ「ピナムカン」地区の工業地帯で、ここにはがタンガス発電所があり、バランガイ「シムロン」には建設中の石油化学工場がある。
クラブ、レストランも市の騒音公害の一要因ではあるが、騒音および振動に関する市の区分け条例により最低に抑えられている。
◆廃棄物
市内で発生する固形廃棄物の量は日に約60トンである。50のバランガイから出る固形廃棄物総量は市の収集システムにより回収される。市内発生の固形廃棄物の構成は雑物(29.80%),野菜屑(24.04%),プラスチック(12.04%)、その他有機物および非有機物となっている。市内の幾つかのパイロットバランガイでゴミの分別テストが始まっており、リサイクルゴミは買い取りセンターに売却できる。リサイクルゴミは買い取りセンターが首都マニラ市の廃品業者に販売する。このやり方で市の埋立処分場への投棄量が減り、現在の処分場の寿命が1998年末まで延びることが予想される。
◆その他
1.効率的固形廃棄物処理プログラムの継続。
2.水処理設備建設の資本コストが高いこと。
3.工業汚染に関する市の管理監視能力。
◆今後の課題
住居、経済、工業の急速な開発により生じることが予測される大気、水、土壌の汚染問題は、パタンガス国際港の完成によりー段と加速されるであろう。