給電している。ヴェルデ島には六つのバランガイがあるが、ここにはドイツ基金による太陽光発電装置が設置されている。
◆道路:1996年現在、市の道路網の総延長は358.603kmで、国道、市道、バランガイ道に分類される。舗装は、103kmがコンクリート、39.62kmがアスファルト、43.759kmは砂利道、残りは未舗装である。市内に生コンプラントを設置することにより市道の舗装が促進される見通しである。
◆港湾:パタンガスの港湾はこの地方の最重要且つ戦略的にも最良の位置にあるため、フィリピン港湾庁の管轄下にある。桟橋は二つあり、パタンガス市近隣諸島から発着するRoRo船およびフェリー用に使用され、けい砂、石膏、硫化鉄鉱のバージにも使っている。
海外経済協力基金(OECD援助の一環として進行中の第一次パタンガス市港湾整備が完成すると、港湾機能は世界基準並みの効率になるものと期待される。1998年に予定されている第二次パタンガス港建設計画も日本のOECFによるものであるが、これはコンテナ港としてマニラの国際港に代わるものである。
■経済活動
「カラバルゾンの工業港湾都市」の名を冠せられているバタンガス市は文字どおり経済の動力源になってきた。投資家はパタンガス市第一次港湾整備計画の完成を視野に捕らえ、市内でのビジネスに関心を示すようになってきている。
現在、市内には様々な産業施設が建設中であり、住民の雇用機会の増加が期待される。当市にあるピルピナス・シェルの石油精製工場は過去二年の間に能力アップ等により国内第二の石油精製工場となっており、その存在は市の経済向上の大きな要因になっている。
また、バランガイ「シムロン」に建設中の石油化学プラントは国内初の工場として間もなく完成するが、これはおよそ99%の識字率とともに、プラスの効果を市にもたらすものと考えられる。既に金融業を含む中小の企業が市のビジネス中心地区に雲霞のように生まれている。市はこの地区向けの発電用に105MWのディーゼル発電機の設置を考慮中である。これとは別に990MWの天然ガス火力発電所の建設が始まっており、1999年には次の1200MW天然ガス火力が投入される。