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行する12件人々の生活に密接なかかわりのある実質的なことの中の一つとしていた。1996年末で、全市に、社区(地域社会)サービスセンターは115ヵ所、社区サービス站2,236ヵ所、社区サービス志願者が60.4万人にのぼっている。そして、2,186人の「三無老人」(無職、無収入、無子女:身寄りの無い老人)に家庭訪問養老を始め、4,661人の高齢者に食事難の問題を解決し、20,242人の高齢者に家事労働サービスを提供し、72,602人の高齢者の診療問題を解決し、2,306人の高齢者に救助ベル(日本の山形市の「愛のベル」に類似したもの)を設置し、7,708組の日常生活で困難がある高齢者に対して協力する体制をつくった。上海市の養老施設、特に寝たきりの高齢者を介護する施設は非常に不足していたので、1992年に、市は2、3年で、全市各区、県に1ヵ所以上の高齢者介護院を建て、自立して生活できない高齢者を収容するということを決めた。1996年末まで、全市で高齢者介護院は29ヵ所、ベッド数は1,500個回余りに達している。それと同時に、上海市は社会福祉施設、社区敬老院の改造と建設を行った。1996年末現在、市、区(県)が運営している福祉施設は17ヵ所、べッド数は3,294個、町、郷(鎮)の故老院は333ヵ所、べッド数は10,270個になっている。それにしても、全市の高齢者施設は60歳以上の高齢者人口の0.6%に過ぎない。今後人口高齢化の加速と後期高齢者の割合が増加するにつれ、養老施設を必要とする量は絶えず増加する。21世紀の2020年代の超高齢社会の到来までに、上海市の高齢者施設のベッド数が60歳以上の高齢者数の2%までに達するよう求められている。

(6) 中華民族の敬老の美徳の積極的普及

90年代の初期から、上海市の精神文明建設活動委員会、老齢委員会、民政局、老幹部局、人事局、社会保険管理局、定年退職社員管理委員会が共同で、年に1度「敬老子女」(高齢者を大事にする息子、娘等)を選出する活動を主催して来た。また、「高齢者の社会参加英雄賞」、「敬老子女金賞」と「高齢者事業を開拓する先進集団」の選出も行われ、旧暦の9月9日の「敬老の日」あるいは10月1日の国際高齢者の日に祝う大会が開催され、授章式が行われている。また1996年に市民家庭から「上海10佳(10項目の好い)敬老家庭」の選出、「上海市第1回親孝行スピーチ大会」の参加に動員し、代表を選び、全国「第1回炎黄(黄帝を始祖とする中華民族)子孫親孝行スピーチ大会」に参加させ、命題スピーチ1等賞二つと即座スピーチ1等賞一つを獲得し

 

 

 

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