(2) 地域の生活環境による移動理由
転入は「医療機関等の保健・医療サービスが充実しているから」が2割。これは転出の場合は2%しかいない。転出は「地域の自然環境を求めて」が1割。
市内転居は、「老人ホーム、ホームヘルパー等の福祉サービスが充実している」が2割。
転入の男は「医療機関等の保健・医療サービスが充実しているから」が前・後期とも最も多いが、この理由は前期高齢者で2割、後期高齢者では3割を占めており、要介護高齢者の増加をうかがわせる。「医療機関等の保健・医療サービスが充実しているから」という理由は、女の場合も最も多いものの、その割合は前・後期高齢者とも1割にとどまり、男に特徴的である。
転出では男女とも「地域の自然環境を求めて」(男:2割、女:1割)が最も多いが、この理由で転出する高齢者は前期高齢者が多く、年齢が若く健康状態の良好な高齢者が主であることがうかがえる。後期高齢者の男では、転入者と同様「医療機関等の保健・医療サービスが充実しているから」という理由で転出する高齢者が最も多い。
前住地での居住年数別に生活環境による転居理由をみると、転入者は、居住期間の長短に関わらず「医療機関等の保健・医療サービスが充実しているから」が多い。居住期間が10年〜20年の者では「買い物や交通の便利さを求めて」も多い。転出者では、居住期間の長短に関わらず「地域の自然環境を求めて」が最も多い。
市内転居者では、居住期間の長短に関わらず「老人ホーム、ホームヘルパー等の福祉サービスが充実している」が多い。転入と同様、居住期間が10年〜20年の者では「買い物や交通の便利さを求めて」も多い。
第7章 移動に対する高齢者の評価
(1) 移動に対する高齢者の評価
転入、出、市内転居とも「よかった」が6割、「変わらない」が2割(転出は3割)、「よくなかった」は1割。
男女、年齢別では、転入は、男は前期高齢者に比べて、後期高齢者に転入して「よかった」とする者が多い(前期:6割、後期:7割)。女の転入者の場合は、男