第6章 高齢移動者の移動理由
(1) 移動者総数の主な移動理由
転入者は、第1位は「家族と同居するため」(2割)、第2位は「家族と近居するため」(2割)、第3位は「住宅事情」(1割)。
転出者は「家族と同居するため」(2割)、第2位は「住宅事情」(2割)、第3位は「家族と近居するため」(1割)である。
転入者と転出者を比べると、転入・出ともに、「家族と同居するため」が最も多く、割合もほぼ同率となっている。転出者では「住宅事情」の割合が「家族と同居」なみに高い。家を建てて市外に転出する者が多い事がうかがわれる。転入の場合は「家族と近居」が高い。転入と転出で割合に差がみられる主な移動理由に注目すると、転入で高いのは「病気のため」、「病院に入院するため」であり、逆に転出で高いのは「老人ホームに入所するため」である。
市内転居者は、「住宅事情」(4割)、「老人ホームに入所のため」(2割)。
男女別では転入者で、男は「退職」が1割、女は5%。「死・離別」が女では1割、男は5%。転出者は、男は、「住宅事情」(3割)、「家族と同居するため」(2割)、「家族と近居するため」(1割)。女は、「家族と同居するため」、「住宅事情」(各2割)、「老人ホーム入所のため」(1割)。市内転居者は「住宅事情」(男4割、女3割)、「老人ホーム入所のため」(男女とも2割)。
前期高齢者は退職や家族との近居が主な転入理由、後期高齢者では身体状態に起因する理由が転入理由となっている。
転出者は、前期高齢者の場合、家族との近居のために転出する者が多いが、後期高齢者では身体状況に起因する理由が理由となっている。
市内転居者は、後期高齢者で「老人ホーム等に入るため」が4割。
前住地での居住期間別では転入者は、居住期間の長短に関わらず「家族と同居するため」が最も多い。他には「家族と近居するため」が前住地での居住期間が長いほど多くなっている。前住地での居住期間が20年以上の者では「家族の介護を必要とするため」も多い。転出者は、前住地での居住年数が3年未満の者では「住宅事情」、3年以上では居住期間に関わらず「家族と同居するため」
が最も多い。前住地での居住期間が20年以上の者では「家族の介護を必要とするため」も多い。
市内転居者は、前住地での居住年数に関わらず「住宅事情」が最も多い。