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後述する対処を適切に行えば,スポーツ活動の継続が可能となるが,放置して負荷を加え続けると日常生活にも支障を来すことにもなりかねない。

対処法:図7に腰痛を引き起こすメカニズムを示す。腰椎と仙椎とのなす角度(腰仙角,図8)が大きくなることにより腰椎の弯曲(前弯)が大きくなり,これにより椎弓の関節突起間へのストレスが増加する。また,前弯の増強により腰椎を支える背筋群への負担が増し,腰背筋の疲労による筋性の腰痛をおこしやすくなり,椎間板への負担もます(図9)。従って,腰痛を予防するためにはこの腰仙角を減少させることが必要である。また,同時に腰椎への負荷を減じる対処を行うことも重要である。以下にこれらに基づいた対処法につき記す。

1)成長期の過度なトレーニングを避ける:中学生までの成長期の選手に対して,同一の負荷を連日繰り返して与えることは避けるべきである。具体的には,早期から一つの専門種目に絞って集中的な練習を行うことを避け, 4種目を取り混ぜた練習を行わせる。また,中学生までは技術的な面に重きをおいた質の高い練習を心がけ,練習量に重きをおいたハードトレーニングは骨の成熟した高校生になって行うことが望まれる(図10)。

また,中学生以下の選手の競技力向上を目的に,高負荷の練習を課するときには,その指導者はその危険性を充分に知った上で,障害を予防するべく以下に記す対処法を適切に行わせることが望まれる。

2)腹筋力の強化(図11):腹筋力が強化されることにより,腰椎を前方から支える力が強化され,腰椎の前弯が減少し,椎弓への刺激が減少する。腹筋トレーニングを行う際の注意点としては,

 

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