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祝辞

 

財団法人日本武道館会長

大会名誉顧問  坂本三十次

 

第三十二回全日本少年剣道錬成大会の開催を心よりお慶び申し上げます。

武道憲章は武道とは、日本古来の尚武の精神に由来し、長い歴史と社会の変遷を経て、術から道に発展した伝統文化であると定めて居ます。本日お集まりの皆様は、長い歴史と術から道へと発展した剣道を二十一世紀に伝統文化としてつたえるべき剣士の方々であります。面一本、甲手打ち一つをおろそかにせず大切にして試合に望ん下さい。立派に試合されることは、正しい剣道を伝えることにつながると思うからです。

同憲章第三条は、試合には勝っておごらず負けて悔まず、常に節度ある態度を堅持せよとあり、次条では道場は、心身鍛練の場で、規律と礼儀作法を守り静粛、清潔、そして、安全を旨とすると書かれています。今日、本日本武道館を道場と思い規律と礼儀作法を守って試合等を行って下さい。主催者である全日本剣道道場連盟が、錬成大会と称して三十余回行ってきた趣旨の一つは、ここに有ろうかと思うからです。

皆様の剣道への精進が高まるほど、剣道のよき伝統は培われ伝えられて行きます。本大会を機会に、更に稽古に励んでいただくことを期待し、伝統文化担い手の皆様に対する私の祝辞と致します。

 

 

 

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