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フィールドワークフェローシップ感想

 

小泉 祐介(滋賀医科大学医学部4年)

私がこのプログラムに参加した理由は、昔から夢見てきた途上国医療の実現の足がかりとして、実際にフィリピンでどの様な生活が営まれ、またどの様な医療が行われているのかを知りたかったこと、それから果たして自分という人間がその世界でしっかりと自分の仕事をやっていけるかという可能性を探ってみたかったというものであった。今回のセブ、マニラの訪問、見学は、現地の人たちの生活まではうかがい知ることは出来なかったが、当地の医療事情がどうなっているかを知ることは出来た。

具体的に学んだことは、

1)日本の国際協力=その背景と現状

2)公衆衛生の手法=プランニングからマネジメントまで

3)協力プロジェクトの実例=結核、ハンセン病

4)フィリピンの医療保健制度=厚生省、中央官庁、地域医療など

5)WHO活動とその仕組み

6)フィリピン医学生との交流

7)個人的経験=友達、先生と語ったこと、共有したこと、一人考えたこと

などなど本当にたくさんあり、未だに整理するのに手間取っている次第である。全体的に見て、よく学び、よく遊んだと言う実感がある。昼間は必死に英語で広いノートを埋め尽くし、夜は現地で得た友人と時を過ごしてささやかな交流をしたり、一人で物思いに耽ったり、時間を無為に過ごすことはなかったと思う。しかしながら私はそれが最善の過ごし方であったと満足できない。今から思えば私がやったことはプログラムを一心にこなしただけに過ぎない。自分から何か問題提起をして、解決のためにぶつかっていったり、他の人に何かを提供したりする努力に欠けていたと思う。もっとも今の私には与えられたものを消化するだけで精一杯なのだが、次回他のプログラムに参加するまでに、自分なりにクリエイトしてアクティブな参加が出来る人間になりたいと思う。

 

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