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2.BHS,RHUなどの関係とその役割について

・細部にわたってPHCを実施することのがBHSであり、その管轄管理が上位の組織となる。これらは、Health care delivary systemと呼ばれる考え方で設置されているもので、上位組織から下位の組織に情報や援助・指示を平等に流し、幅広く保健医療技術を提供するために行われたものである。 したがって、上位組織から下位組織まで、きめ細かくその関係を明確にしているのは、そのためであると言える。

 

3.BHSなどでの医療行為の限界はあるか

・厳密に言えば、医師が医療行為の指示をすることが望ましいが、PHC領域に医師がいることが少なく、現状では、保健婦による処置が多いとされる。マイナーな処置はこうして処理されることが多い。大した問題にならないことが多いという。

 

4.公衆衛生プロジェクトの日本以外の援助の具体的内訳

・日本においては、現在、結核対策・日本住吸血虫対策に力がはいっているのに対し、独においては、環境整備の援助に力がはいっている。そのうちwater supplyの関連などは、アメリカ・オーストラリアなどの援助であるなど様々である。

 

5.家族計画について

・経済的問題点というより、むしろ宗教的問題によるものが関与しているようだ。

 

6.急性疾病と慢性疾病が死因・罹患に大きく混在しているのが特徴的であるが、フィリピンについては、どういったことが原因として関与しているのか。

・発展途上国のいわゆる疾病構造の変遷であるといえる。フィリピンに限らず言えることであるが、貧富の差が非常に激しく、貧困者は、感染症を代表とする急性疾患に、裕福な者は、いわゆる生活習慣病を代表とする慢性疾患に罹患すると考えられる。この生活習慣病の発生要因は、日本と同様、アメリカ化した食生活が大きく影響しているといわれる。

 

 

 

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