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付き合い方をしていた。それを取り戻していくことが大事です。つまりこれからの環境問題は、基本的には自然との付き合い方です。

100年間の川と日本の歴史をさっと大変駆け足で申し上げましたが、日本人は自然との付き合い方に自信を持っていい。その忘れかけたことを、今、思い出したい。もちろん江戸時代に戻れと言うんではありません。現代のこういう状況においてどういう自然との付き合い方があるか。その時に流域住民の方が川をよく眺め、このナショナル・トラスト運動を実らせたい。日本にはまだいい自然、河川景観がいっぱいあります。そして昔のいい河川事業の跡もあります。それをいかに残していくかが、我々に問われていると思います。

ご静聴ありがとうございました。

司会 高橋裕先生、ほんとにどうもありがとうございました。「河川流域の環境を守る市民運動」というテーマで、河川にある昔からの歴史的な人との付き合い方、河川に鍛えられていた時代があったということをもう1度思い起こすとともに、私たちの身近な環境からなくなりつつある水餓鬼という貴重種がいつかよみがえって、水辺でバシャバシャ遊べる餓鬼たちの天国が復活できるといいなと思いました。

それでは、次の講義までお休み時間といたしますが、やはり3時5分に、恐縮ですが、お戻りください。

 

 

 

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