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すから、1850年の間に10億人、人口が増えてるんですね。ところが、その1850年から100年後の1950年の間に既に25億になってますから、この間に10億増えてる。1850年間で今まで増えてきた人口に相当するものがこの100年間で増えてる。あとのことはもうご案内のとおりであります。1990年で52億。今、もう58億ぐらいになってると言われてますが、そういう状況にあります。

資料2はC02がそういったことに伴いましていかに加速度的に増えてるかという表であります。

それから資料3は、これはレスター・ブラウンさんという方の著書から引用したんですが、食糧事情であります。日本と韓国と台湾というのは人口稠密地帯で、急速度に工業化を始めた国の典型だと言われておりますが、このような経済発展をするといかに穀物消費が増えるかということを示している表であります。要するに今までは穀物をそのまま食べているわけですが、経済的に発展をしていきますと、どうしても肉を食べる量が増えてくる。肉を食べるということは、穀物を1回家畜に食べさせた上で、それを食べるわけですから、穀物消費量から換算いたしますと、7倍の穀物がいると言われているわけです。そういうことに伴いまして、日本、韓国、台湾でこれだけ現に穀物不足が生じて、輸入量が増えてる。今から台湾、韓国、日本と同じように人口稠密地域である中国が工業化をしたら、いったいこの分はだれが生産してくれるんですかということをブラウンさんは指摘しているわけであります。

エネルギー消費量は、これは我が国のものですが、この中で特徴的なことは、4つ書いてありますけれども、民生関係のエネルギー消費量が非常に増えてきている。むしろ企業関係は横ばいであるというようなこと。

それから次の兵庫県の一般廃棄物の推移ということですが、この推移を見ていただきますと、46年がピークになりまして、47、48年からしばらく横ばいが続いてます。これはオイルショックの時であります。オイルショック以降、10年間ぐらいは、私たちも省資源、省エネルギーというようなことを一生懸命言いましたから、こういう横ばいで来ているんですが、もう10年我慢しますと、なかなかそれでとどまらずに、昭和58年ぐらいからまたどんどん、どんどん増えだしているというような資料であります。

私がこのデータで言いたかったことは、環境問題についても、先ほどの大きくなる責任をだれがどう分担するかということに関連することなんですけれども、私たち一人ひとりのライフスタイルが環境問題に非常に大きなかかわりを持っている。それを法律とか何かで規制するのは、企業とか団体ですと、そういうことでの規制というのはなじむのですが、私たちのライフスタイルとかものの考え方というようなことになりますと、そのようなことではなかなか解決できない。やっぱり私たち国民一人ひとりの自党に基づきまして、自律的な行動、要するに倫理というものを持って行動するというような環境倫理を確立していかなければいけないというようなことになります。まさにこの分権、自律というような考え方で対応する仕組みをつくっていかなければいけないと、このように思うところであります。

あと兵庫県で具体的にそういうことを取り組んでる事例をご紹介しようと思ったんですが、若干お国自慢みたいなことにもなりますし、時間も来ましたので、それは省略

 

 

 

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