てスポンサーを務めてくれました。今度は何か違うものに応援してみたいというご意向でした。ご希望としては、全国に展開するものであって、何か地域社会がかかわるものと。
この時も私どもとしてはいろいろと知恵をしぼって工夫しなければなりませんでした。と言いますのは、即提案できるようなプログラムを持ち合わせていなかったからです。「バークレーのカントリー・フォーカス」と大きく打ち出すタイトル、テーマにいたしまして、カントリーサイドにおけるさまざまな保全活動のプログラムを考案する、一緒に共同でつくっていくということにしました。これはそれぞれの地域、カントリーサイドに対するアクセスをよくするということ、またそれがスポンサーを通じることによって、そのメーンテーマを実現していくということです。既存の、例えばいわゆる歩道というか通り道を改良するとか、また施設へのアクセスには、自転車を利用していただくために駐輪場を設けるとか、また、どのような場所にこういった楽しい場所があるかの情報提供するとか、歩行障害をお持ちの方々に対しては利用していただけるような新しい通り道をつくるというようなことです。
これは年間2100万円を5年間スポンサーしてくださるということです。この事業によってスポンサーのバークレー銀行はどんなメリットを享受できるかということですが、私どもはこの事業の資料には、必ずバークレー銀行のロゴが使われるようにしましたし、また、全国にわたって私どもがしました記者発表とか記者会見、そのほか新開発表用の資料についても、ナショナル・トラストに対してバークレー銀行がサポートしてくれているという事実を必ず記載し、強調するようにしました。
そしてこのスポンサーシップは大成功したわけです。しかし、私どもとしましては、バークレー銀行の取締役会長に提案書を提出しました時、1回目に成功して認めていただいたわけではない。2番目の提案もボツ。そしてようやく3回目の提案で「よし」と言っていただいたわけです。この例からも、資金調達ということは簡単ではないということがお分かりいただけると思います。やはり我々としましては、資金を調達し、それを確保するためには、辛抱強く、たゆみない努力をせざるをえない状況にあるということをご説明できたかと思うのです。どうもありがとうございました。(拍手)
司会 スーザン・ウィルキンソンさん、どうもありがとうございました。私たちが日頃、先生と考え、いろいろなことを学んでまいりましたイギリスのザ・ナショナル・トラストのお話をお伺いすることができて感動いたしました。非常に具体的な資金調達及び組織の中での資産保全に関する計画、プロジェクトの推進ということを中心に、たくさんの刺激的なお話を伺えたかと思います。
それでは、ここでお昼休みに入ります。お昼休みに当たりましては、お食事の件で、昨日から土曜日がお休みでお食事の取りにくい状況にあるというふうにお知らせしておりますが、築地4丁目付近にも少しお店が開いているようでございます。短い時間、お休み時間でございますが、現在までのところ、5分ずつずれておりますので、1時5分に午後の部を開催させていただきたいと思います。
それでは、お休み時間にいたします。どうもありがとうございます。