る可能性も広がっていきます。会費をお支払いくださる以外に、更に寄付をしてくださるという意味でのドナーであります。
私どもの創立100周年記念の時に、100周年記念ガーディアンという活動をスタートいたしました。これは100年目を記念いたしまして、 100ポンドを寄付してくださるサポーターを募るということでガーディアン(保護者)となっていただくわけであります。1回で贈与していただく、寄付していただく、または月賦でお支払いいただくということです。100ポンドは日本円で2万1000円ぐらいになるでしょうか。お陰様で大変成功しました。1万2000人ぐらいのサポーターがガーディアンになってくださいました。
本年、私どもは、再度このガーディアンの活動を開始することにしまして、向こう4年間の2000年までの間、ナショナル・トラストを助けてくださるためのガーディアンのスキームということにしました。寄付の金額を下げまして、より多くの方々が応援し、支援してくださるために、月額5ポンドですから、1000円ずつというふうにしました。
また、毎年、10万5000円ぐらいですから500ポンドをくださるようなベネファクターというプログラムもやっています。また、パトロンというプログラムもございます。これは何年かの間に210万円を寄付してくださる人々をパトロンと呼んでおります。ご覧のようにいろいろな寄付のことができる方々に対して、それが反映できるように、さまざまなプログラムを私どもが用意することを目指しているわけです。
最近、私ども、こういったメールによります活動をしまして、大変成功した例でございます。5000人の会員の方々が寄付をしてくださいました。封筒に「永久に失われてしまうのか」と書いてありまして、中にカードが入っております。「救われた」、または「救えなかった」、または「脅威のもとにさらされておる」というカードであります。
このスライドは「救われた」というカードの写真です。これはナショナル・トラストが保護することができたドーバーのホワイトクリフ、白い崖の写真です。それに対して「救えなかった」というカードですが、資金不足のためにザ・ナショナル・トラストが救うことができなかった施設の写真であります。そして「脅威にさらされている」カードですけれども、これはカントリーサイドで、ザ・ナショナル・トラストとしてはぜひ会員の方々に応援していただいて、保護・保全をしたいという写真であります。英国では人々はたくさんのダイレクトメールでうんざりしているということですので、私どもがこのような物をつくります時に、伝えたいメッセージが非常に緊急性を持って目立つように心がけ、工夫をしております。
次に遺贈する遺産ですが、英国では人が遺産として慈善団体に寄付します、遺贈します金額は1億2600万円にも達しております。
今、掲げておりますこの海岸線は、毎年のように個々の方々が遺産としてザ・ナショナル・トラストに遺贈してくださったお陰で保護できたわけであります。実業家の方々、そして警察官、いろいろな人たちが助けてくださいました。英国では75%ぐらいの人々が遺言書を作成します。ところが、その遺言の中に慈善団体に対して遺産を遺贈するということを遺言してくださるのは14%にしかすぎません。ですから、私どもにとりましては非常に大きな可能性を秘めたポテンシャルがあるということになります。この遺産の遺贈ということのいいところは、それは直ちに今すぐ支払わなくてもいいという点で