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事業から計上されるもの、または募金活動や寄付などです。

ボランティアは私どもにとりましては非常に重要な存在です。収入源のこのスライドの中には計上はされておりませんけれども、この方たちの貢献によりまして、トラストにしますと年間、毎年14億7000万円分、節減ができております。

私どもの創設者の1人のオクタビア・ヒル女史が言っております。時間を贈り物にするということは金の贈り物よりもずっと優れていて、その時間を通じての経験が、その贈与者にとって大きな喜びであるということが可能だからだと言っております。

ボランティアの方々にいろいろな形で、私ども、活動していただいておりまして、所有しておりますハウスや庭園を世話することで41%の貢献がされております。例えば見学者を世話してくださったり、またはガイドとして働いてくださったりしております。そして我々の所有しておりますさまざまな施設のケアを手伝ってくださっております。また、33%のボランティアの方々がカントリーサイドでさまざまな保全活動に従事してくださっております。例えば壁などの修復とか河川の清掃とか調査をする時に手伝ってくださる。日本のナショナル・トラスト協会の方々も英国へ出向いていただいて、そしてこのような活動に参加してくださってることを大いに歓迎をして、私ども、喜んでおります。また、技術者や建築家というような形で専門的な技能を提供してくださるボランティアもおります。また、さまざまな資金調達のためのイベントに協力してくださったり、または物品の販売の店などでも、ショップでも働いてくださいます。

ということで、収入源をご紹介しました。では、どのようにそれらが支出されているかご説明しておきます。

252億円を保全活動に使っておりまして、図の中では赤、青、紫に当たるところがそれになります。また、46億2000万円を使いまして、会員に対するいろいろなサービスとか、また、団体の運営をしております。また、昨年の場合、51億6600万円を留保いたしまして、特別のプロジェクト及び買収調達、物件の調達のためにそれを使っています。

では、次に、どのように新しい世紀を迎えるに当たって私どもが資金調達を計画し、もくろんでいるかということをご説明したいと思います。

すべてご説明する時間もないようですので、主に四つの分野にしぼってご紹介いたします。

まず第1に、英国政府が非営利団体分野に対してとっておりますさまざまな措置、プログラムをいかに活用するかというやり方です。または2番目に、個人の方々を支援者として、寄付とか、または遺産の遺贈などに対して働きかけをする。また、慈善団体とか信託基金、財団等に対して支援を招くということであります。それからいわゆる企業の方々とどのようにパートナーシップをつくり上げていくかなどであります。

最初にいわゆる政府のさまざまな措置を利用するということですが、たまたま現在ブレア首相は来日していらっしゃいますが、非営利団体に対します各政府の支援の仕方といいますのは国によって随分違っていると思いますし、また、慈善団体によっても違っているとは思います。ザ・ナショナル・トラストは直接的な形で政府援助、または補助を受けるという対象にはなっておりません。自動的にはそうなっていないわけですが、政府のさまざまな補助に対して申請をするということはできます。ただ、政府からの補

 

 

 

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