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保護しております庭園とか公園の種類においても、また、量においても、質においても大変ユニークな立場をとっております。私どもは200以上の庭園を世話をし、そして管理・運営をしております。

また、産業遺産でございますが、ザ・ナショナル・トラストはいろいろな種類の歴史的な産業遺産、例えば通信、軍需、海運、そして輸送、さまざまな産業分野の遺産を保全しております。これは19世紀の灯台でございまして、その当時としましては大変先進的な技術を持った灯台だったわけです。唯一2回しか故障したことがございません。1回は機械の故障だったんですが、もう1回は灯台守の人が居眠りをしたための故障でした。

 

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では、次に私どもの団体がどのように収入を得ているかということをご説明申し上げます。通訳の方から、円換算で数字等申し上げるようにと指示されておりますので、円で申し上げます。

ザ・ナショナル・トラストですが、私ども、英国におきまして最大の慈善団体の一つでございます。そういう意味では、私どもは代表的、典型的な団体ではないかもしれません。と申しますのも、英国におきます慈善団体の92%が、いわゆる収入としましては2100万円未満の収入規模なわけです。

1996、97年度におきます私どもの団体の収入です。349億200万円でした。このうちいわゆる会員からの会費ですが、102億2700万円という重要な部分になっております。30%に当たります。現在、会員数はちょうど250万人に到達したところです。しかし、実は創設以来70年の間はそれほどの人数ではありませんで、1969年の段階で、会員数、わずかに17万7000人だったわけです。ただし、その段階から急速に会員数が増加しまして、なぜかと申しますと、英国の伝統というものに対する人々の関心が高まったこと、また、国民の方々がより長い余暇時間を持つようになったこと、また、 トラスト側としても、意識的に外へ向かって出ていきまして、そして会員を募るという活動に打って出たからです。

現在、会員のための会費は27ポンドです。そしてこの方たちはこの会員となることによりまして、ザ・ナショナル・トラストすべての施設に対して無料で利用するといいますか、見学することができます。

そして年間1100万人の見学者ですけれども、この方たちは非会員の見学者ということになっております。あと、スライドにありますように、収入源としては、投資から計上されます利益、不動産収入、遺産の遺贈、それから補助金、あとは物品の販売や関連

 

 

 

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