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論点メモ

 

1 住民ニーズへの対応

○ 私的な財を提供する企業にとっても、公共財を提供する地方団体や政府にとっても、提供するサービスが住民ニーズに応えているかが問われる点では同じである。

○ しかしながら、同じニーズに応えるといっても、企業の場合は、それを支持する一定の顧客がいさえすればそれでいいが、地方団体や国の場合、社会の大半の支持を得る必要がある。換言すると、私的財の場合、顧客は購買の選択が可能だが、公共財の場合、税金という形で「買わされて」しまい、選択ができない。

 

2 地方公共団体の組織

○ 地方団体における組織構造は、制度の安定的運用という観点から、基本的にはやはりピラミッド型であるが、地方団体の手がける仕事には、地域づくり等元来制度の無いような分野もあり、それをどう企画立案するかも求められる。

○ しかし、まず、ピラミッド型組織で運用しているという制度そのもの及びその運用の仕方が今のニーズに合っているのかどうかという問題があり、その際にネットワーク型の組織を導入する等様々な組織論の検討が必要ではないか。

○ マイクロソフト社等も一見ピラミッド型からはほど遠いが、実はある部分についてはピラミッド構造を有しており、地方団体においても、どこをピラミッドとして、どこを自らプロデュースしたり、アウトソーシングしたり、あるいはネットワーク型組織を取り込んで運用するのが望ましいかといった点が問題となろう。

 

 

 

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