3 被保険者の意見反映について
○ 社会保険は、被保険者の意見を反映させるのが本来の姿ではないのか。その意味で法案の修正はいい修正だと思う。
○ 被保険者が意見をいえるかという点で、介護については、その内容が被保険者にとつて善し悪しがわかりやすいので、いいやすいのではないかと思われる。
4 介護保険制度のインセンティブ機能について
○ 介護保険では保険給付に応じた保険料を設定することになるので、給付が高ければ保険料も高く、給付のコストを効率化すれば保険料も安くなるという具合に財政面でのインセンティブは働くのではないか。
○ 介護保険では、ブロック単位または全県一本での保険料の調整が可能となっているが、これにより合併とまでいかなくとも一つのまとまりという意識が生まれてくるインセンティブが出てくることを期待する。
○ 介護保険では保険料が集まらない場合の、補填策が講じられているが、これは第2の国保にしない、市町村の繰り出しをなくすという面では意義あるものと思うが保険料徴収のインセンティブという面では全く逆の意味になるのではないか。
○ 介護保険に収支均衡のインセンティブが働かなければ、保険料水準を下げて一般会計から繰り入れを行うといったことが必ず起こると考えられる。
5 要介護認定について
○ 要介護認定に不公平を生じさせないためには、地元の人だけの判定に頼るのではなく他の地域の人も判定に加わるクロスイグザミンのような制度が必要なのではないか。
○ 要介護認定の調査票が基本的に共通のものであることから、恣意的に解釈して症状を判定するわけにはいかないだろうから、公平性は確保されていると考えられる。
6 社会保険のあり方について
○ 日本の社会保険はとにかく公費が投入されており、このことが税制改革議論とワンセットになって混乱する原因だと思われるが、保険料で原理原則賄うという姿が本来あるべき姿ではないか。
○ 保険原理だけで全体がうまく均衡するかどうかは、同質集団の中でそれぞれ均衡すればいいという割り切った考え方ができるかという点にある。
○ 職業という集団を組んでその中でアワー・インシュアランスでお互いでやっていくという議論は理屈としてはあるが、これまでの社会保険の議論では、少しでも差が出れば不公平だという議論になっている。
7 保険給付について
○ まず在宅サービスを充実するというのが目的であるとしても、将来、在宅サービスが行き渡ったうえで現金給付を行うという選択はあり得るのではないか。