[廃校事例] 体験宿泊施設ふれあいの家「まどか」
北海道雨竜郡幌加内町
発端:
農村思考に応えて独自性追求
廃校のふれあいの家「まどか」の校舎の老朽化は激しく、利用時期も夏場の観光シーズンに集中しがちであった。このため通年集落を目指し都市住民のふるさと農村意向ににこたえるべく、さらには、地域の雇用場の確保などのため、活性化を目的とする。
経緯:
? 昭和61年に廃校となった旧朱鞠内小学校校舎は昭和32年に誕生した鉄筋コンクリート3階建ての円形校舎
? 宿泊もできる町直営の林間学校施設として再出発し、ふれあいの家「まどか」と命名。
? 当時は町教育委員会が所管したいわゆる社会教育施設であった。
? 昭和63年、平成元年の二ヵ年事業で、従来の外観を残したまま改築工事を実施し、体験型宿泊施設として新しく再スタート、さらに平成4年に体験実習館を追加した。収容人員136人、客室数15室、体験実習室5室
内容:
? 四季を通じ20以上ものメニューから選択
? 手打ちそばづくり
? 車で20分程行った母子里に搾乳体験ができる北栄牧場がある。
? 幌加内でしかできないメニューである笹紙作り体験や北海道大学名誉教授の川瀬清博士を昭和62年に町の嘱託専門委員として招き独特の技法でチシマササの幼稈を利用した和紙づくり
? 近くの農家でのイモ堀り体験、ソフトクリーム作り、木工クラフトなど多彩。
? 豊富な自然のなかでの、動植物の自然観察、トンネルのコウモリの観察、季節ごとの山菜採り、冬季にはワカサギ釣り、イグルーづくりなどを一泊5千円ほどから楽しめる。
運営:
現在職員は臨時を含めて7人。ほかに、体験学習によって専門アシスタントも配置し、生きがい対策も担っているく
課題:
? 今の職員数には限界がある。客のニーズにできるだけこたえた施設でありたいもの
? 町職員としてのハードルが大きな課題となっている。
? 交通事情もJR深名線が深川間名寄間とも日に3往復、他はマイカーか営業車を利用することとなるのが難点である。
今後:
ほかにはない独自性をさらに追求し、現在計画中の周辺整備と体験メニューの充実を図り、朱鞠内湖畔と連動した活性化の拠点として推進したいと考えている。