[一般事例] 学校とタイアップした自然体験教室 」Aいいやまみゆき
長野県飯山市
発端:
当JA管内の民宿・ペンションにさらに多くの訪客ができないだろうかという思いから。
経緯:
・昭和61年頃から、季節ごとに収穫できる農作物や地方の文化をプログラムした商品を企画販売してきた。春のアスパラ採り、ブルーベリー摘み、秋祭り、野沢菜漬け込み、手打ちそばなどといった体験できるもので、たいへん好評を得た。
そうしたなかで、 トータルコーディネートの重要性の発見があった。
・平成4年春頃には、自然体験、農業体験が都市・農村交流に大切なものであることが認識されているようで、自然体験教室の参加者が増える傾向にあるという情報を得た。
・平成4年6月頃、自然体験教室を実施する学校の受け入れをJAの役員室に要請したところ、JAの取り組みとして最もふさわしい事業であり、交流の柱になるといわれ、当時30万円の予算を計上。
・飯山市観光協会理事会に企画書を提出し、行政、管内観光協会3地区からも予算を出し合い、取り組みをスタートした。
・宣伝も方法もタイミングもわからないなかで、教育委員会、学校長会、旅行代理店との協議が始まった。この間、専用のパンフレットの作成や現地へ誘致しての懇談会を10回以上実施した。
・平成4年、5年は、PRと懇談会の実施で終わったが、6年実施の学校が2校あった。そして7年には7校、8年には13校に、9年には23校の小中学校が飯山に来てくれた。
現在も年2回以上、先生方との懇談会を実施している。
成果:
? 民宿経営者の新年会では、生徒たちから届いた年賀状の枚数の自慢話しなどが話題にのぼるようになった。
? 生徒の家族との付き合いが始まった。
? 「体験したことは、見るだけでなく驚き、発見があり、強い思い出となる」という生徒の声を聞いた。
? 地元の人も経験や知識を子供たちに教えることで、忘れかけていたものに磨きをかけることができた。
? 地域に活気が生まれた。
? 子供たちに会えることも大きな楽しみとなった。
今後:
? 農村の最も輝く4月から11月の間により多くの学校を受け入れていきたい。
? 単なる体験学習の取り組みでなく、農村・都市交流の一つとしてとらえていく。
? 将来、農産物の物流にまでつながる取り組みに成長させたい。