(課題)
○本町では若者が求める娯楽・買物機能が不足しているが、かといって高水準の都市的なものを整備するのは非常に困難である。むしろ、高校生や子供などの日常の遊び場を中心とした実現可能な規模での施設整備や、海や山などの自然環境、農・水産物など地域性ある資源を活用した遊び場づくりが求められる。
○町内の商業施設については、若者向けの店や品揃えの充実、営業時間の延長などが必要であり、商業者の意識改革、意欲の引き出しが必要となる。
○また、若者ニーズの高いコンビニエンスストアについても、青少年の非行の温床になるという理由から年長者を中心とした地域住民に反対される傾向にあるが、一方で、夜間、店員が常駐する店舗である利点を活かして住宅街の防犯上役立てようとする動きもあり、そういったプラス・マイナス両面からの検討が必要である。
○娯楽・買物機能の充実は個別商業者の経営意欲によるところが大きいが、商店街における景観形成や駐車場整備は行政や商工会などの連携により十分に可能である。
○将来的には地域高規格道路の「鳥取豊岡宮津自動車道」(平成16年開通予定)により広域交通条件は大幅に改善されることから、その利点を活かして大規模商業施設の誘致を推進する必要がある。一方、既成商店街については、地域性ある景観形成や娯楽・サービス機能の充実により、歩いて楽しめる商店街として再整備を図る必要がある。
(イ) 交通利便の現状と解題
(現状)
○現在、自動車で豊岡へ40分弱、鳥取へは約80分の時間距離である。鉄道では鳥取へ約75分、姫路へ約130分、京都へ約180分、大阪へ約200分である。
鉄道では鳥取へ約75分、姫路へ約130分、京都へ約180分、大阪へ約200分である。
○海水浴シーズンやスキーシーズンには国道が渋滞する。
○「鳥取豊岡宮津自動車道」が平成16年度に開通し、本町にはインターチェンジが2ヶ所できる予定である。完成すると、豊岡、鳥取への時間距離は半減して利便性が向上する。
○近隣都市への交通に不便を感じているのは、若者Uターン者の9割、地元若手グループの約8割、高校生の約7割にのぼる。不満として大きいのは列車の本数や路線バスの便数が少ないことであり、特に路線バスの便数が少ないことは、それによって中高生が自転車通学せざるを得なくなり、冬季などに危険であるとの指摘がある。また、車が主たる移動手段となっている社会人では道路整備に不満を感じている人も多い。
○町内の道路は概して狭く、歩道が少ないとの不満があり、市街地では駐車場も少なく、路上駐車が多くなり危険であるとの声もある。
○若者のUIターン促進に必要なこととして、交通利便性の向上をあげた人は地元若手グループ、若者帰省者のそれぞれ過半数、若者Uターン者の4割を占め、若者帰省者では、以前に比べて低下した生活機能として交通の便をあげた人が75%いる。
(課題)
〇近い将来、「鳥取豊岡宮津自動車道」の開通により、本町の広域的交通条件は大幅に改善されるが、海水浴やカニすきのシーズンには町内への今以上の車の集中が予想され、市街地における渋滞緩和や違法駐車の排除などの交通対策が必要である。
○若者の不満として最も多かったのは、列車の本数やバスの便数の少なさなど公共交通機関に対するものであり、広域連携による列車の電化・増便の働きかけや、町内バス路線の充実などの対策が必要である。
○また、関西大都市との交通利便性を向上させる観点からは、大阪と直結する但馬空港の利用促進も課題であり、空港アクセスバスの増便及びルート増設も課題である。