日本財団 図書館


(課題)

○多様化している若者のスポーツニーズに対応した施設整備、サークル支援などの活動に対するが必要である。

○社会人の利用が主であることを踏まえ、施設の営業時間の延長や、グラウンドなど野外施設に対する照明設備の完備など、夜間利用への対応が必要である。

○子供のいる若者に対しては、休日に親子で楽しめるレクリエーション施設や行事を充実する必要がある。

○スポーツインストラクターをやりたい若者が潜在的に多いと予想されることから、その受け皿としてインストラクターの育成に取り組むべきである。

○若者のスポーツ参加率が低下していることから、町内のスポーツ全体の活性化が必要であるとともに、スポーツ参加のきっかけとなるスポーツイベントの企画・開催やスポーツサークルの情報提供に力を入れるべきである。

 

(イ) 文化振興の現状と課題

(現状)

○応挙の作品や、漁業、水産加工の集積などによって育まれた町の歴史や文化性が住民に十分認識されていない面があり、余暇活動(施設・メニュー)や景観形成面への活用も弱い。また、住民からは質の高い文化施設や芸術鑑賞機会が少ないという声もあり、住民の文化的拠り所に乏しい現状がある。

○町への理解や愛着を深める意味で重要な地域学習に対しては、アンケート結果で高校生の半数以上で必要なしと考えられているなど、若者からは敬遠されている面がある。

○日常的な文化活動においては、スポーツ活動と同様に若者の参加率は低く、不満点でも施設とメニュー双方の不足が訴えられている。

○町では図書館を整備する計画があるが、若者の間でも図書館を望む声は多く、蔵書と学習室の充実に対する要望が非常に強い。

○イベントについては、町を代表する「ふるさとまつり」が必ずしも若者や中高生にとって魅力ある催しとなっていない面があり、「春一番コンサート」(毎年3月に高校生や社会人のグループによるロック、エレクトーン演奏)が若者向けのイベントとなっている。

○地域コミュニティやまちづくり活動に対しては、高校生の場合、7割が人間関係に快適さを感じているものの、個人的人間関係の域での評価といった色合いが強い。また、地域理解や地域貢献など公的な要素が絡むと嫌悪感を感じる層や無関心層が多数を占めるようになる(「地域学習機会の必要性を感じない」5.5割、「まちづくり活動はしたくない」4.5割)。また、若者Uターン者においても無関心層が4割強を占めている。その中で、地元若手グループではやや傾向が異なり、活動参加動機は「誘われた・頼まれた」と消極的なものが多いが(半数以上)、自分達の活動成果や個人的な満足感(様々な年代との人間関係形成、達成感、充実感など)が得られることにより、活動に対して積極性が増す傾向がみられる。

○今後取り組みたいまちづくり活動では、地元若手グループでは「祭りやイベントの運営」、「子供を対象とした福祉活動」、「地域美化活動」といった従来型の活動が多いが、若者Uターン者ではそれらに並んで「スポーツインストラクター」や「パソコンを活用」した情報発信」といった新しい活動も多いなど、若者の属性によって異なった面がみられる。

○施設面では、現時点では若者文化の発信基地となるような、若者が溜まり、交流できる拠点施設はないが、「香住海岸ルネッサンス計画で、その機能を担う「ふれあいゾーンの形成・整備」が位置づけられている。

 

 

 

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