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2. レクリエーションを活用した中山間地域振興のあり方

 

(1) 地域振興に寄与した事例

(1) レクリエーション機能の整備が、中山間地域における住民の積極的取り組みや地域全体の活性化に寄与した事例をここで紹介する。

 

具体事例?  アスペクタ等 <住民が作り上げた観光地>

(熊本県阿蘇郡久木野村)

● 施設の概要

久木野村は熊本県の南東部に位置し阿蘇山の南側に当たる人口2,600人の村である。阿蘇山の北側及び山頂は従来からの温泉地・観光地であり年間1,000万人を超える観光客が来ていたが、南側に当たる久木野村は、山菜採りに来る人以外には観光客数がほとんどみられない地域であった。

昭和62年、阿蘇山を一望できる久木野村の阿蘇外輪山の斜面に県営野外音楽堂「アスペクタ(阿蘇とスペクタクルの造語)」(全長132.6m、奥行き13.6m)を整備した。この施設整備を契機に大分から熊本市に抜ける県道ができたこともあり、アスペクタの観光入り込みは年間10万人に達している。

● 住民の反応と取り組みのきっかけ

当初住民は、アスペクタへの来訪客による道路の渋滞、観光客によるゴミの問題などから、アスペクタに対して不満を感じていた。しかし「せっかくの観光資源なんだから何かしよう」という声があがり、アスペクタでのイベント時に交通整理、焼きそばなどの露店、地元産の野菜などの直売を始めた。そういったわずかな活動の積み重ねによって、住民は観光客とのふれあい、そして小遣いになる程度の収入を得ることができた。施設側もこういった住民の活動に報いようと住民向けのイベント、花火大会を行うなど、地域から浮き上がった「施設だけの孤立」を避けようと努めた。

またアスペクタが有名になり熊本県の新名所になるにしたがって、久木野村そのものが「アスペクタのあるまち」として「ブランド」化し、地元産の野菜などが福岡あたりでもよく売れるようになった。こういった経緯により住民と村が地域おこしに積極的に取り組むこととなった。

● 地域活性化の効果

その後、村営の温泉、村の名産であるそばを使った「そば道場(そば打ち体験施

 

 

 

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