で就職するパターンもあるが、基本的には若者のニーズに対応した就業の場がないことと、生活地としての魅力に欠けることの要因が大きい。
また、本調査研究のアンケート調査で明らかになったことの一つに「住宅問題」も案外と大きな要因になっている。
このようなことから、若者が少なくなったことで必然的に高齢化率も高くなり、また、社会的な傾向でもある少子化の影響もさらに人口減少と高齢化の傾向に拍車をかけている。
? 立地条件から周辺地域との連携がとりにくい。
就業の場や各種サービス機能については、必ずしも自市町村内に充足している必要はないが、本地域のように中心都市(例えば会津若松市や郡山市、いわき市など)まで1時間以上かかる地域においては中心都市との日常的なつながりはもちにくい。
また、冬の積雪などの厳しい自然条件は、都市部への通勤のみならず、地域内での移動をも制約し、特に高齢者の行動範囲を狭くしたり、雪下ろしの人手の無さなど、日常生活面においても様々な問題を生じさせてくる。
? 男子雇用型企業が立地しにくい。
過疎の原因、若者流出の原因として「職場」の問題がいわれるが、企業側からみると人材確保の面、あるいは市場までの移動距離の面など、企業立地の条件としては必ずしも中山間地域はいい条件下にはない。
即ち、従来型の「ないものねだり」的な企業誘致の発想ではこれからも企業立地を図るのは難しい。発想を変え、自然環境地でこそ優位性を発揮できる企業の誘致や、あるいは自然環境地だからこそ展開できる新たなビジネスチャンスを創出していくことが必要である。
? 遊休地、空き家の有効利用ができにくい。
農業従事者の高齢化、地域からの転出などにより、遊休地や空き家がかなり存在している。
U・Iターン者の住宅、新規農業従事希望者のほ場、あるいは滞在型保養客の別荘など、各種の有効利用のニーズがあるが、所有者サイドの意識