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・8日早朝「神戸元気村」山田和尚代表他1名が現地に入り、除去作業を行う。

・同日午後、山田代表より元気村事務局(神戸市)を通じてNVNAD事務局(西宮市)に連絡があり、ボランティアによる支援体制を取る準備に入る。

・9日10時、NVNAD伊永勉理事長が現地に入り、山田代表と協議。

・同日13時、三国町災害対策本部と協議、ボランティア本部開設を決定する。

 

【連絡先】

日本災害救援ボランティアネットワーク 0798-36-9541

現地ボランティア本部 030-030-7629

030-340-8391

インターネット http://www1.meshnet.or.jp/~response/oil.htm

 

現地本部 伊永 勉 山田和尚

西宮事務局 広瀬満和

 

970110-No.3

 

同様にzoo vetさんから病理解剖の結果が届きました。

1.病理解剖番号_2655A

 

ウトウ♀ 体重640g

剖検日_1997年1月10日

剖件執刀_梶ヶ谷博(野生動物救護獣医師協会)

依頼者_増田獣医師(鳥取県動物臨床医学研究所)

 

鳥取県米子市の海岸にて1月8日重油にまみれて死体で収容、即日搬送。

剖検所見概要

 

 外貌では外傷は認められなかったが、頭頚部から胸腹部にかけての羽毛が深部に至るまで軽度に重油と砂を浸透させていた。しかしながら、全体的にはごく軽度の重油による羽毛汚染の程度であった。胸筋は乾燥していおり、損傷は無いものの萎縮激しく、削痩著明であった。

 最も著名な変化は消化管内に認められた。すなわち、黒色粘ちょう性の重油が口腔から食道(IE:ぢ胃・直腸に至るまで認められ、特に胃から直腸にかけては重油で充満していた。胃腸粘膜には肉眼上著変が見られなかった。

 内臓には、全体の貧血とうっ血性変化、ならびに肝臓の萎縮が見られた。気管および消化管は全体的に外観上の形状の変化を示さず、一見すると病的変化が無いように見えた。甲状腺や上皮小体、副腎、腎臓にもとくに異常は見られなかった。卵巣は2cm長で1mm大の白色卵胞を多数有しており正常に見受けられた。

 心臓はやや萎縮しており、暗赤色をてしていたが、壊死性変化や炎症などは見られなかった。心嚢液貯留も見られなかった。心臓血は極度に暗黒赤色で凝血を形成していた。

気管内には著変は見られなかったが、両肺ともうっ血性で、強い肺水腫が見られた。

 以上の所見から推測するに、多量の油摂取により急性胃腸炎を発現させ、電解質異常から脱水を見、つづいて心不全とうっ血性肺水腫が起こった可能性がある。

 

 

 

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