Exxon Valdez”号座礁事故では、260000バレルの原油が流出し、10〜30万羽の鳥が死んでいます。今回の事故による海鳥への多大な影響が心配されます。
日本ウミスズメ類研究会では、Pacific seabird Group日本海鳥保護委員会と共同で、油汚染海鳥被害委員会(Information Committee for 0iled Birds)を1月6日に設置しました。
この委員会のおもな目的は、
1.被害の実状を記録し、
2.被害の規模を推定し、
3.被害から海鳥を守るための方策を検討する
ことにあります。
組織の構成はつぎのとおりです。(この構成はあくまでも暫定的なものです)
日本ウミスズメ類研究会側、暫定委員長:
藤田泰宏
〒630 奈良市法蓮立花町258-25
Tel.0742-27-3263、 E-Mall hujira@sannet.or.jp
PSG日本海鳥保護委員会(JSCC)側、委員長(JSCC委員長兼任):
小野宏治 Tel.&Fax.03-3685‐6463、
E-Mail:kojiono@gol.com, HCB00437@niftyserve.or.jp
John Fries Tel.03-3439-4110、 E-Mall:jnfries@bio.sci.toho-u.ac.jp
アメリカでは、国が原告となって被害状況を取りまとめ、石油会社を訴える(漂着した油の成分から、どのタンカーから漏れたものかもわかる)そうですが、日本では被害の実態さえ、あまり伝わってきません。どこまでできるかわかりませんが、海鳥たちの死を無駄にしないためにも、まずやれることからはじめたいと思います。
そこで、日本海側にお住まいのみなさんは、できる限り、近郊の海岸を監視いただくよう、お願いします。油にまみれた鳥は、何日かにわたって漂着します。したがって、時間に余裕のある方は、なるべく頻繁に観察を続けて下さい。もし油の付着した海鳥を観察したり、漂着死体を拾ったりした場合は、つぎのことを記録して下さい。
1.観察日時、観察者、観察人数
2.羽衣
3.油の付着状態(体のどの部分に付着していたか、どの程度付着していたか)
4.付近で見られた鳥、被害にあった鳥の種類と羽数
(死んだ鳥だけでなく、油が部分的に付着している鳥も。全体のうち、何羽に油が付着していたか、などを知るため)
5.観察した範囲(あとで被害規模を推定するため)
6.可能な限り、写真やビデオなどの記録
発見しだい、お手数ですが随時お知らせ下さい。
海岸で実際に漂着した鳥を調べるためには、
1.もし可能なら毎日調査する。
2.死体にそれぞれ番号の付いたタグをつけ、誰も持ち去ることがないようにし、そのまま放置する。(死んだ鳥を重複して数えないように)
3.もし生きている鳥がそこから取り除かれた場合、鳥の種類、数、日時等を記録する。