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咬傷「犬、ねずみ」

動物による咬傷 「犬、ねずみ」
原因/動物に咬まれた傷で、原因としては、犬、鼠、蛇などが主なものである。動物の歯は不潔なので、特殊な病気ばかりでなく、一般の感染にも注意する必要がある。
一般的手当
1.どんなに小さな傷でも、セッケンを使って水でよく洗って、傷の回りも唾液のついているところはよく洗い流す。
2.清潔なガーゼを当てて包帯する。
3.咬傷は化膿しやすく、動物が病気に感染していることもあるので必ず医師の診療を受けさせる。
犬 「狂犬病の危険性」
原因/するどい歯でかまれると、深い傷や、さき傷(裂傷)ができ、子供がかみ殺された例もある。
犬にかまれると狂犬病を心配するが、現在、我が国では狂犬病の発生はない。しかし、狂犬病流行国を旅行中に感染したり、流行国から短時間で航空機によって運ばれたペットから感染する危険性はある。狂犬病ウイルスは必ずしも犬ばかりでなく、ねこ、きつね、おおかみ、スカンクなどによっても伝染する。
手当
1.化膿しやすいので咬んだ犬の観察が大切である。
2.すぐに咬傷の一般的応急手当を行なう。
3.飼い主のわからない犬の時には、犬の特徴などを保健所に届けて捕獲してもらう(2週間犬を隔離して観察する。狂犬ならば発病して、必ず死ぬ)。
4.頭部以外の咬傷であれば、人間の発病までには約40日かかるので、犬の状況を見て処置する時間がある。「犬は発病までに34日人間は発病までに43日」
5.犬にかまれた傷は化膿しやすいので、必ず医師の診療を受けさせる。
ねずみ
原因/ねずみにかまれるのは、乳幼児が多い、単に咬まれた傷の化膿だけでなくスピロヘーターが原因で、傷がいったん治ったあと、また腫れ上がったり熱を出して来ることもあるので軽く考えずに医師の診療を受けさせる。
また、このほか、ねこやさるなどの小動物にひっかかれたり、咬まれて病気を起こすことがある。
手当
1.咬傷の一般的手当をする。
2.傷は清潔にする。どんな小さな傷でも感染の危険性があるので、必す医師の診療を受けさせる。

 

 

 

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