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毒虫(ハチ「スズメバチ、アシナガバチ、ニホンキバチ」)

ハチ刺傷 「ハチの刺傷などで通常は無害である物質に対する体の過剰反応」
危険
1.ハチに刺されると局所の痛みと腫れがおこり、ハチ毒に過敏な人は一匹に刺されてもショック状態になったり、呼吸停止を起こし死亡することがある。
処置
1.ハチに刺されたら、まずできるだけ現場から遠ざかる。近くに巣などがある場合、その直後に集団で二次攻撃される危険性がある。
2.走ったりせず・姿勢を低くして、ゆっくり避難する。数十メートル離れればかなり安全である。
手当/初期の評価 - 意識の換気-気道-呼吸-循環-出血-ショックの管理。
1.針が残っている場合は根もとから毛抜きで針を抜くか、横にはらって落す。
2.刺された間際であれば、刺された傷口を指で絞るようにして、注入された毒を絞る出す。
3.湿布して、医師の診療をうけさせる。
注意事項
1.針が残っている場合、針を掴むと、針の中の毒をさらに注入することになるので注意する。針は、毛抜き等で、根もとから抜く。
2.手を振るなどの速い動きはスズメばバチを刺激するので、近付いてきたら背を低くして、ゆっくり後ろに下がって避難すること。数十メ-トル離れればかなり安全である。
3.襲われた場合は、頭上で衣類などを振り回し、ハチの攻撃を衣類の方にそらすようにする。もし、体にとまってしまったら、払い落さずに、真上からおもいきり平手で叩きつぶ。
事故予防
1.特に晩夏から秋にかけては固体数が多く気がたっているので要注意。
2.ハチの巣に近付かない。もしハチが近づいてきたら、じっと動かないでいることがよい。
3.スズメバチが体を曲げて、針を人間に向けてカチカチと威嚇音を出してきたら攻撃態勢を意味するのでそれ以上絶対に近付かない、直ちに背を低くして、ゆっくりと避難する。
4.ハチは黒い色の物を攻撃対象にする習性があるので黒衣装でハチに近付かない。
予備知識
1.スズメバチ/特徴/オオスズメバチ、キイロスズメバチなど数種が日本全土に生息。腹部は黒と黄・橙色の縞模様。初夏から秋にかけて栄巣する。オオスズメバチは樹洞。キイロススメバチは、崖や軒下など。晩夏から初秋にかけては、固体数が多く気がたっているので被害が集中する。
樹液や柿の実などにきている固体も要注意。
2.アシナガバチ/特徴/キアシナガバチ(固体20〜26mm)、セクロアシナガバチ(固体20〜25mm)など数種類が全国に分布する。スズメバチより小型で、足が長く、体は黒、褐色、黄色の縞模様に彩られ、全体に細身である。
樹液や熟した柿の実、花などに集まっている。人家の近くに栄巣するので、遭遇頻度は高く、刺される事故が多い。

 

 

 

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