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蛇の咬傷

蛇咬傷
原因/日本での毒蛇は、マムシ(日本全土)、ハブ(沖縄、奄美大島)、ヤマカガシ(本州、四国、九州)である。いずれも咬まれると腫れと痛みが起こり、適切な応急手当をしないと全身状態が悪くなり死亡する事故も起こる。
ヤマカガシに咬まれると、数時間位あとで突然創口から出血し、目、皮膚や粘膜からも出血するのが特徴である。毒液が直接目に入ると失明することがある。
手当/初期の評価-意識の換気-気道-呼吸-循環-出血-ショックの管理
1.安静にして、走たりしない。
2.手足であれぱ、傷口より上部(心臓側)をしばり、なるべく早くナイフやカミソリの刃で牙のあとを長さ1cm位に皮膚を切って毒を吸い出す。
3.切る物がない場合は、しぼり出したり吸い出すだけでも続けるとよい。
4.毒蛇では、10分間前後で傷口が腫れてくる。早く医師の診療を受けさせる必要がある。適切な治療をしないと死亡することがある。
5.ヤマカガシシの毒液が目に入った時には、よく水で洗ってから、医師の診療を受けさせる。
事故予防
1.マムシ、ハブ、ヤマカガシなど、蛇は湿った陽の当たらない場所を好み、だいたい夜活動する。毒蛇のいそうな場所、草むらなどでは、長袖、長ズボン、厚手の靴下、手袋をつける、絶対に、素足やサンダルでは歩かないこと。
2.石や朽ちた木の下に潜んでいることが多いので、昆虫採集などでこういうところにいきなり手などを入れないようにする。
3.蛇を見けた時には、蛇が逃げ去っていくまで待っていればよい。とぐろを巻いていなければ飛びつかれることはない。
4.とぐろを巻いて、攻撃態勢をとっていても攻撃のおよぶ範囲は体長程度などでむやみに近づかなければ大丈夫である。

 

 

 

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