
だろうし、貸館も貸館業務と言って定着していると思う。私は貸館事葉であると思う。これはみるカルチャーに対して、創造し行動するカルチャーが貸館事業であると考える。これは市民の方々が発表するための場の提供だ。施設の提供というのは、企画事業と同様に地域の文化事業である。各館で多くの予算はこれにつぎ込まれていると思う。地域または市民文化の助成・育成・支援にとって重要な業務である。自主事業と貸館事業という2つがうまくかみ合っていなければ、地域の文化は育っていかないのではないかと思う。皆さんは主にこの貸館事業の重要な役割を担ってるはずだ。練習や発表の場の提供という貸館事業は、貸してやるということではなくて、使って頂くという気持ち、施設を利用される方はお客様だという考え方、利用者・申請者というのではなくて、お客様だという考え方に職員が意識改革をするべきではないかと思う。おうおうにして、相手がわがまま勝手だと、貸してやるという発想になる。これだけ安く使わせてやってるのに。ただ、お客様という考え方でいくと、施設を使って頂くのだ、来てくださる方はお客様なのだという発想を持つと、利用されるお客様方の顔がどんどんこちらに向いてくるのがわかるし、地域の文化活動がより活発になってくるだろうと思っている。
4.施設の運営と管理
舞台監督仲間からの話で、地方の小屋は管理ばっかりで、舞台芸術の創造に全然理解を示さないという声をよく聞く。舞台の裏方は大変狭い業界だ。特に悪い評判はあっと言う間に日木全国津々浦々まで広がる。と言うことは、毎日のちょっとした仕事が自分達の施設の評判を落とす大きな要因であるということではないか。ダメと否定するのではなくて、こうしたらよいという指導が必要で、特に地域のアマチュアの団体が公演をする場合には重要だと思う。自分達のルールを勝手に押し付けてやらせるのではなく、利用者の発想をどう汲み上げて、施設を有効利用してもらうかという発想だ。地域の文化団体の代表者またはいろいろな団体の方々との日頃のコミュニケーションが大事であろう。やはり、地域の方々と共に生きる施設としては大変重要な部分であろうと思う。
次に思うのは、外来スタッフがよい仕事のできる環境づくりをするべきではないか。これは外来スタッフに勝手気ままにやらせろというのではなくて、よい仕事ができる環境づくりであり、彼らがいい仕事をすればそれを見に来る客席にいる地域のお客様へよい作品が提供できる。それは市民への間接的なサービスだと思う。もう1つは、特に若い舞台のスタッフにとっては専門家の仕事の流れ、技術を見て盗むということが重要だと思う。そこで覚えたことを地域の方へ還元できるのではないかと思う。それには、スタッフとのよいコミュニケーションをつくり上げなければいけないのではないか。
最後に地域文化の活性化は、会館舞台スタッフの責任ではないかと、思っている。地域施設の舞台スタッフは、その地域の文化活動のべースを作るキーマンなんだという自負を持って頂きたい。地域の文化活動の舞台監督であれとも考える。毎日の仕事は、面白がってやらないと、人生をむだにしているようなものだ。
最後にとりまとめということで、催し物を成功させる要因は、表方、裏方、舞台スタッフの共同作業だ。文化を吸う仕事だから専門知識も必要だが、それを生かす知恵がもっと大切だ。会館の舞台技術者の顔がどこを向いているのか、会館付きのプロとして、だれのために仕事をしているのか、それが議員さんであってほしくないし、市長さんなりそこの館長さんのために仕事はしてほしくないなと思う。やはり、地域の文化
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