退職年金制度 |
・年金加入が義務づけられている職群(行政職群など限られた職群)と使用者(公務員の場合は使用者たる政府)及び労働者からの拠出金を基金とするCentral
Provident Fund
(CPF)への加入を義務づけられている職群がある。
・年金制度は、非拠出となっており、10年以上勤務し、原則として55歳以上で退職したときに受給資格を得られる。
・CPFは、55歳までは労働者・使用者双方が当該労働者の給与の20%ずつを積み立て(55歳以降は率が逓減)、その各職員ごとに積み立てられた基金を退職後の年金基金として利用したり医療費補助、子弟の教育、住宅購入のため引き出すこてができる。拠出金は税金が免除され、積立金には利子がつく。 |
非拠出の年金制度と、拠出ベース(拠出率は給与の額により異なるが、職員約9%、雇用者が約11%)のEmployee's
Provident Fund(EPE)の2種類があり、1991年4月12日以降に採用された者は、どちらかを選択できる仕組になっている。 |
退職給付
・GSIS加入者が対象。
・15年勤続以上の退職者に年金を支給。
・退職時又は60歳から支給開始。年金額は最低、平均報酬月額の37.5% |
その他 |
職員組合
・公務員も組合を結成することができ、管理者側と交渉することができる。
・交渉が不調の場合は、調停を労働省に持ち込むことかできる。
・組合への参加率は約50%となっている。
公務災害補償
・公務災害死亡の場合は最高111,000S$の補償。
・恒久、重度障害の場合は最高147,000S$の補償。 |
1 職員組合
公務員も警察職等公安関係の一部の職種を除き組合を組織することができる。組合と管理者の交渉の場として、National
Joint Council (NJC)が設けられており、公務員庁長官が議長を務めている。
2 公務災害
公務中に被った障害が原因で職員が退職あるいは死亡した場合には、障害年金、遺族年金が支給される。 |
職員団体
組合結成権がある。認可団体に限り交渉権を有する。
ストライキは禁止。
紛争解決
交渉、和解、調停、仲裁による。不調の場合は、人事委員会を経由して公的部門の労使関係協議会に申立。
交渉ができる勤務条件
休暇、妊娠中の女性職員の勤務条件、職員の能力開発、身体障害の職員のための施設など
交渉ができない勤務条件
予算の歳出を伴う施設、退職給付、給与、懲戒処分など
災害補償
・勤労者災害補償プログラム(GSISと社会保障制度の共管。)
・対象……雇用主及び60歳以下の勤労者(60歳以上は継続加入者)
・掛金……職員:月額給与の1%
雇用主:同1%を拠出
・業務上の傷害又は死亡の場合に補償を実施。
特別裁判所(Sanadiganbayan)
・1973年憲法により設置。
・政府職員が関わる不正利得(graft)と汚職の刑事及び民事事件を管轄。
オンブズマン(Ombudsman)
・行政の監視(政府内の不正利得、汚職など)。刑事事件として起訴する権限を有する。 |