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十津川村、下北山村、曽爾村、川上村、菟田野町、大塔村の10村1町で実施、総受診者487名を数えた。また、平成8年度も同様の実績をあげることができた。

3研修対策支援事業
へき地の医療水準の向上を図るため、へき地診療所の医師等を対象に講習会を実施する。奈良県国保連合会主催の定例研修会(月1回)の場を利用し、診療所勤務医師による勉強会を続けている。また、平成8年4月より奈良県立医科大学の学生(6年生)104人の臨床実習として、3泊4日のへき地診療所実習を開始し、プライマリケアの教育に指導的役割を果たした。

4 診療所勤務医師の情報センター機能
マルチメディア時代をふまえインターネット、パソコン通信、FAX等のメディアを利用した情報網を計画し、整備している。社団法人地域医療振興協会の協力により、各診療所赴任者を中心にパソコンネットワークを構築。へき地医療情報などを電子メール上で送受信している。また、インターネット講習会 などを実施し、診療所勤務医などと画像伝送や地域医療ネットワークを構築中である。現在インターネットのホームページ上に奈良地域医療情報ネットワークとして情報発信をおこなっている。(URL:http://www.mahor-oba.or.jp/〜take-1)
将来的には院内LANを充実させ、病診連携に役立てていきたいと考えている。

5 公衆衛生、プライマリケアの研究
学会への参加発表(公衆衛生学会、プライマリケア学会、総合医学術研究会など)
地域講演会での講演五條市、天川村など地域保健福祉体制づくりへのアドバイス及びコンサルト
(天川村・大塔村・十津川村・御杖村など)

6 県立五條病院での各科勤務
病院内ではへき地医療支援部の各医師は自分の専門科の外来を担当し、回診、検査、当直なども受け持っている。
(自治医大第8期生奈良県立五條病院〒637奈良県五條市野原町197)


八坂村での体験『先生の専門はなぁ〜に〜』


長野県・八坂村国保診療所
谷 文雄



私は大阪の大学で、勤務病院も開業も大阪でした。開業して3年目のある日、保険医協会の役員から電話があった。当たり前の仕事をしている積もりでしたが、「先生の胃レントゲン検査はいつも6-7枚しか振らないのですか、もっと撮って下さいよ、頼みますよ」と言う。一時は何か不手際で叱られるのかと思っていたら、全くの意外の不注意でした。大阪での病院や自宅開業は、毎月のレセプトに対して、減点、査定も多く、決してフリー

 

 

 

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