
推せんの言葉
自治省 財政局長 二橋正弘
世界にも例をみない高齢化社会が進む中で、国民の医療に対する二一ズは、疾病構造の変化等に伴い、年々専門化・多様化してきております。
このような状況の中、地域における二一ズに応え、地域医療を確保し、充実した医療行政を進めていくことは、地方公共団体に課せられた責務であります。
しかしながら、離島・山間地などのへき地においては、医師、看護職員等の確保が困難であるなど、依然として医療の地域間格差は解消するに至っていないのが現状であります。
自治省といたしましては、これまでもこの問題に対応するため、へき地における応援医師・代診医師の確保、へき地巡回診療等に対する様々な財政支援措置を講じてきたところでありますが、今後もへき地医療対策に対する財政支援措置の充実はもとより、高齢化率の高いへき地において、医療を中心に保健や福祉サービスが一体となった総合的な医療システムを確立していくことが課題であると考えております。
そのためには、へき地医療における様々な人的、物的問題を解消していかなければならず、へき地医療に携わる方々はもとより広く国民の方々の御理解・御協力が必要であると考えております。
本書においては、へき地医療の現状及び実践事例が詳細に紹介されているほか、へき地の抱える各種の問題が提起されており、へき地医療対策の推進に大いに役立つものと期待しております。
へき地医療の実態をより多くの方々に御認識いただき、へき地医療の充実・強化がますます推進されますことを祈念いたしまして推せんの言葉といたします。
(自治省〒105東京都港区虎ノ門2-2-1)
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