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その内容についてはおいておきまして、400人のシルバーボランティアが金色の格好いいジャンパーを着て、まちの角かどに立ってボランティアをしてくれています。彼らは「このお祭が11月30日で終わったらやることがなくなるから、何かやりたい」と非常に元気です。そんなイベントができるまちになってきたということで、大変誇りに思っております。なお、この長浜は、国際的にも大変関心が高いところで、去年の6月から、日本で初めてカルチャーカードを発行いたしました。そして、先ほどのご報告にありました岡山の国際交流ヴィラを参考に、ある人が自分の家を改造して寄付されたのを国際交流ハウスにして、同じような機能を民間の手でやり始めています。ずいぶんいろいろなことが工夫によって民間の手でできるものだと、私は行政にいながらしみじみとすばらしいなと思って見ております。
●阿部 ありがとうございました。時間がございますので、もうお一方に限りましてお願いいたします。
●鷲頭 私は、運輸省観光部企画課長の鷲頭と申します。パネラーの皆様からいろいろ有益なご意見を出していただきありがとうございます。先ほどの外国のNTOの方からのご質問について、パネラーの方がお答えするより、私は政府の一員でございますので、少し現状などをご紹介したいと思います。
まずビザの話でございますが、おっしゃるとおりで、われわれ運輸省としては観光客の方にたくさん来ていただきたいという意味で、もっと自由に出してほしいと希望しているわけですが、いろいろな要素があってたしかに門戸が閉ざされているような状況でございます。しかし、これではいけないという認識はございまして、今私どもは外務省と話をしておりまして、個別にできるところから順繰りにやっていこうとしております。近々、とくに中国を最初にもう少しビザを取りやすくするということをしていきたいと思っております。
それから、先ほどJNTOの予算の話もございましたが、予算につきましてもたしかに井戸さんがおっしゃるとおり、私どもも大変少ないと思っておりまして、要求をいろいろしているところです。国の赤字が全部で400兆円もあるなかで、なかなか財政当局も厳しい状況ではございますが、効率的に海外で外客誘客できるような展開をしていきたいと思っております。
最後に、貿易黒字だからもっと外国に日本人が出ればいいではないかというような話がございました。私どもは、外国の人に来ていただくというのは経済的なトレードバランスもありますが、国際相互理解といいますか、外国の方に日本をもっとよく知っていただく、世界の人に日本を知ってもらうという重要性に鑑みて、先ほど清水さんからご説明がありました「ウェルカムプラン21」などをやっているところでございます。答える立場ではないのですが、ご参考までに申しました。
●阿部 最後のところで私がまとめるにあたりまして、運輸省に悪口をいおうと思ったのですが、機先を制せられたようでございます。まだまだ会場からもご意見があるかと思いますが、すでにかなり時間を超過しておりまして、皆様方もじっと座ったままで申しわけなく思いますので、最後に、今日のパネラーの方から、今後旅行をとおして国際観光交流を考えるなかで「関西における観光受入れのための基盤整備」というパネルディスカッションを行ってきたわけですが、今後のとりわけ地域における国際観光というものを進めるためにはどういうことが必要なのか、また、そのなかで今日の主催でございますAPTECさんはどういう役割を果たすべきなのかということにまでふみ込んだご提案がございましたら、1分間ほどの短い時間で申しわけございませんけれども、お願いしたいと存じます。では、井戸さんからお願いします。
●井戸 まず、私どもは海外のフォーラムに非常に力を入れているわけですが、これを歴史文化だけではなく、もっと関西の新しい動きなども紹介できるようにしようということで、今は関西フォーラムというふうに変えまして、ほかの団体と一緒にやっております。これをもう少し枠を広げて充実させていきたいと思っているのですが、実は、一方ではドイツのロマンチック街道とかカナダのメープル街道と、アジア対策を一緒にやろうという話があるのです。またその一方では、韓国のほうからアメリカ対策を一緒にしないかというような、これは個人レベルの話なのですがあるのです。結局、時代はもうそこまできているのだなということを痛感しております。
地域の問題につきましては、各地に英語ができ

 

 

 

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