アを思い浮かべてくれるように常に働きかけることができると考えています。

さて、関心を抱き、行きたいと思うことは、決心し、実際に旅行することとは違います。決断に伴うリスクを軽減するには、消費者がもつ知識が実際となるべくかけ離れないことが必要であり、また間い合わせの多い事柄に対しては、エキサイティングで多様なオプションを提供すること、例えばオーストラリアまでお金と時間をかけて行くだけの価値がある見るもの、やることが本当にあるのかという疑問です。こういった活動をするためには、当然パートナーシップと連携、チームワークというものが業界間で必要になります。そしてこれらのパートナーシップを通して、情報を提供したり、特定の商品を見合った消費者に向けて細かい戦略を立ててマーケティングしていくキャンペーンを行ったりしています。昨年、このように当局主導で業界と協力して世界各地で繰り広げたキャンペーンの数は200を超えました。そのうちの2,3の宣伝効果を示したPRを見ていただきたいと思います。そして、それを先ほどの主要なイメージキャンペーンと結びつけてみていただきたいと思います。これは、ケーブルテレビならびにアメリカの一般テレビ向けにつくられたものです。

−（テレビ用PR映像）−

また、当局では、世界中でオーストラリアヘの旅行を売る人々を教育し、オーストラリアに関する豊富な知識、体験をもってもらうという「オージースペシャリスト」というプログラムがあります。それぞれの市場にあった商品や楽しみ方を開発することは非常に重要です。海外向けのオーストラリアでの楽しみ方の幅を広げるために、5カ年のテーマ別プログラムをつくりました。とくに、個別の旅行スケジュールに焦点を当てたものです。例えば芸術と文化、スポーツ・環境・アウトドア、イベント・フェスティバル、食事、ナイトライフといったような五つのテーマです。このプログラムは、とくにオーストラリアでいろいろなことが経験できるのだということに注目してもらうためには重要であると考えています。

いろいろな商品を市場に送り込むこと、これも重要です。といいますのは、消費者のニーズがどんどん変わっていくわけです。新しいスタイルの旅行者の動向としては非常に独立しており、価値に重点を置きます。彼らは独自のスケジュールでいろいろなものを見たい、本物の経験をしたいという人たちなわけです。例えばヨーロッパ、アメリカから来る90%以上の人たちは、いわゆる個人旅行者です。ですから、選択肢がありアクセスが簡単であるということが非常に重要なわけです。
オーストラリアの場合はほぼ100%が個人旅行者です。ATCはオーストラリアの企業ができるだけ外国のバイヤーと接触できるように、業界の見本市ですとか展示会なども主催しており、そのコーディネートにも定評があります。そうすることによって、われわれは世界各地で少なくとも25回の観光見本市を開き、関わっております。最後に、オーストラリアの政府が当局や国内の観光業促進への投資を継続するために、当局では活動のすべてが成果と国家経済の利益に結びついているか測定します。例えばわれわれの宣伝効果ですが、定期的に調査しておりますし、またオーストラリアの人気度とか満足度といったものに対しても同様です。

一般的に見まして、日本とオーストラリアには類似性がいくつかあるように思います。率直に申しまして、オーストラリアの経験がもしかしたら日本の方々に役に立つのではないかと思われる分野がいくつかあります。例えば、潜在的な市場として考えられる場所におきましては、日本での観光のユニークさ、さまざまな面がまだ十分に認識されていないのではないでしょうか。また、日本における休日にかかるコストや旅行上の煩雑さといったものに対して間違った見方があるような気がいたします。これは、初期の頃に消費者がオーストラリアに対して抱いた感情と大変似通っています。主要なマーケットを認識し、消費者動向を認識することも必要でしょう。また、人々は日本でのどんな経験に対して訪れたいという気をそそられるのか、そういったことも必ず確認する必要があります。

また、日本のパッケージ旅行商品や商品の提供方法が、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアなどの個人の旅行者には適していないように思います。例えば、見方を変えるためには投資が必要です。日本の市場に対する投資です。とくに国際的に、訪れてみたいという強い欲求をつくり出すということが必要です。そういった意味では、政府がキャンペーンに対しても投資をすることが適当と思われ、地域社会に対する経済効果も上がってくると思います。また、政府が日本の業界を促

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