
ようなことを話したら、「うーん、そうか」と言いましたけれども、その「うーん、そうか」は、次の日には消えているかもわかりませんが、やがていつかある年齢になったときに、あのときのおばさん達が教えてくれたので、「あ、今日は給料前だからこれでしようかな」ということも出てくるんじゃないかなと思って、今から楽しみにしているんですね。
そういうような同じものでも捨てるよりは活かして使うということを、所あるたびに伝えてみるのもいいんじゃないかなと思うんです。
それから次に、「捨てれば環境破壊、活かせば環境美化」と書いてありますが、歴史を勉強している中で、吉川の家紋は九曜の級といって、真ん中に大きい丸で周りに八つほどあるんです。
よく皆さん、岩国のハスは穴が九つでというようなことで、九つの輪があるわけです。それで私は花壇をつくることを思いついたんです。それで花壇をつくるのに全部しようと思ったら大変です。素人がやるのに大変ですから、「ああそうだ。家紋をつくって、家紋にしていろいろな花を植えればいいなあ」ていうようなことで、この頃うず高く積まれたタイヤの会社に行って、「あのタイヤくださいませんか」というと、「何ぼでもあげますよ」って言うけどたくさんもらったらこっちもやれませんから、「じゃあ、九つだけください。1つはこの大きいの、周りは小さいのを8つにするようにしてください」と言うと、「すぐ配達してあげます」とサービスがいいんですね。無理もないんです。そこの店はずっと量が減って、9つはまず減りますからね。
それから薬局に行きますと、コミュニケーションとりながらドリンクを飲んでおられます。これがいつも山ほどたまっていますから、あ、あれをもらってみようか。そしてドリンクでずうっと並べてみたらどうだろうか。子供の頃よくビール瓶が返っていたのを思い出しましたからやってみる。そして活かしてみたらというようなことで、リサイクルというより、昔の廃物利用という言葉を活かすような感じで、実際やってみたんですけれども、そうしてみますと、本当に「労多くして疲れる」んですね。何でもないようだけど疲れるんです。そしてこれが、何のために切るんだろうかとやりながら、しないで済む夫婦げんかをそこでしなきゃいけないということもあるんですけどね、そうしながらこれも一つの話題だなと思ってやってみたりしたんですけど。だから本当に蓄積されるものは疲労ばかりです。ところが自分でやったというものは、これが人から与えられてやるようにと言われたらとんでもない、ご機嫌斜めになるんでしょうけど、自分でやったということになると愚痴がないもんですね。今度のときはどのようになっているかなというような楽しみを持つ。だから楽しみで生活していく。
いずれ老いて、もうこれ以上老いることはないというようですけど、やっぱりこれから先も老いるのですから、その老いていくのを楽しく老いていくために、金を使わ
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