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う。そういう経験とか、そういう生活観なんですよね。同じようなことは環境問題に関してもできるんじゃないかなと思うんですけれどもね。
 ここに書いであるように、1991年にドイツに結構おもしろい法律ができたんですけれども、要するに製造者側にプレッシャーをかけて、ゴミになるものを製造者がリサイクルしなきゃならないし、そしてその処理をやらなきゃならないんですけれども、その反面、私達、消費者がそれも意識して余計なゴミを出すわけです、積極的に。で、その余計なゴミを出した、あるいはゴミになる包装物がついているものは買わないというのを徹底しているんです。その買わないっていうのは、そこが今まだ日本とちょっと違うと思うのですが、無意識的に買わないんです。
 今ゴミ問題の中では、こんなことをやろうとか運動的なやつが多いんじゃないですか。でも運動というのは意識してやるわけなんですけれども、最初はどうしてもそうならなきゃならないと思うんですけれども、毎年ドイツに行くときに、ママリンとパパリンを見て、彼らがゴミを分別して捨てたりするときを見ると、「何でこういうことをするか」と言ったら、「ここはもう当たり前だよ」って言うんですよ。余り意識してないんですよ。あ、そう言えば今分けてますねっていう感じです。だから生活環境の一環として環境を守ることを徹底するには、まず大きなことじゃなくて、全部何ていうんですか、缶と瓶を分別して、牛乳の箱を洗って干して、スチロールを洗って干して、それをまたそれぞれの店に持って行く。私は仕事を辞めたらいいかもしれないですけれどもね、そんな暇ないもの。だけど一つ徹底してやると、それが無意識的なこと、当たり前のことになると、次の段階へ踏み出すのがいいんじゃないかなと思うんです。
 けれども、個人的に私は小さなことしかやってないんですけれども、例えば私が今意識的にやってそれが最近無意識的なことになっているのが、コーヒーの豆っていうか粉なんですけれども、缶に入れたものは幾ら安くても絶対買わないんです。絶対真空パックのやつ、結構高いんですけど買うんです。それが最近無意識的になっているから、今度次の目的を考えようかなと思っているんですけれども。それが全部無意識的になって、一つの生活環境の一部になると次の世代に引き渡しやすいじゃないですか。一つの伝統、習慣として。それが非常に大切で、私達怠け者でもできることじゃないかと思います。
 以上です。
〔脇坂先生〕
 それでは、最後になりましたが岩国市のボランティアサークルじゃげなの会長さん、新庄菊子さん、よろしくお願いします。

 

 

 

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