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基本的には、自然も何もそうなんですけれども、壊さずに利用するという大原則です。壊すというのは、石灰岩の石を金槌で叩いて壊すというそういう意味でなくて、音だとか、それから空気だとか、私達の五感に感じるあらゆるものが実は私達に快適な風景を与えてくれているわけですから、それをきちんと守れるような、そういうことが本当の壊さないということじゃないかなと。
 だから、先日も上高地に行きましていろいろ見ておりますと、道から一歩入って草原の中へ入ると、「あなた、入っちゃいけませんよ。ここは道以外のところは一切歩いてはいけません」と。ああそうですかと。あまりきれいな葉っぱがありますから拾って見ていると、「葉っぱを持って帰っちゃいけません」と、こういう話になって、あっと思って、やはり自然というのはきちんと守るというのはそういうことも意味するのかなということを学びつつあるわけですが、壊さないで利用するという方法を1つ1つ見つけ出していかないといけない。
 秋吉台は大変自然保護問題がたくさんございまして、30年間もの間にいろいろな規則をつくって次々と積み重ねてきまして、そういう意味では大変進んだ地域です。それでもよその地域へ行きますともっと学ぶ点がたくさんあるということで、ふるさとの自然を守るということは大変難しいことだなと。しかし、これはどうしてもやらないといけないことだというように思っているわけでございます。
 以上です。
〔脇坂先生〕
 では続きまして、漫画家のなかはらかぜさん、よろしくお願いします。
〔なかはら先生〕
 よろしくお願いいたします。
 福田先生の方から御紹介がありましたように、中原中也の「なかはら」をいただきまして、「帰郷」という詩の中に「さやかに風もふいている」と先ほど先生の方から御紹介がありましたが、その「かぜ」という言葉をやはりいただきまして、2つくっつけて「なかはらかぜ」というペンネームにしました漫画家でございます。
 ペンネームの由来はともかくといたしまして、取りあえず僕は田舎育ちの、今も田舎で仕事をしています。田舎といいますと山陽町から来られている方にはちょっと語弊があるかもしれませんが、一応田舎でございます。
 今日の私の発言の方の大まかな内容といいますのは、漫画家らしいお話がプログラムといいますかレジメの方に載っておりまして、大阪から来た僕の友達の話がちょっと載っております。何を書いているのだろうかと皆様方はお思われるかもしれませんが、僕等にとっては当たり前の話だったんですけれども、星が満天に輝く山陽町の星

 

 

 

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